4/23 WED

晴れ。昼はぐんぐん気温があがる。
朝、とある方から携帯に電話がかかってきた。さくらももこが「そういうふうにできている」というエッセイの中で、子どもの頃から憧れていた百恵ちゃんと電話をする機会にめぐまれる、というくだりがある。電話口に百恵ちゃんが「お電話かわりました」と出たときの描写→「じゃじゃーん!女神光臨!なりわたれ、心の中のオーケストラよ。ベルよありがとう。ベルと同じ日に電話を発明したという、無名のアンタもありがとう」(今手元に、本がないので、うろ覚えの記憶だけで書いた。にしてはよく覚えてると思う)今日の電話はまさにその気分であった。
今日は、ばたばたしていたので普段より遅く園に迎えに行ったら、門のところで、お迎えにきている純子のお母さんに会った。あいさつすると、「純子から同級生がいるってきいてたんだけど、名前だけきいてもピンとこなくて。でも今お顔みたら、わかったわ。おもかげがあるもの」と言われた。おもかげどころか、当時からあまり変わっていない(丸顔)だとよく言われる。
そのまま、玄関を入ると、前から I 先輩が。思わず道をゆずって「おつかれさまです!」と言ってしまった。あとから「いやいや、ママ同士のあいさつとして『おつかれさま』はおかしいやろ」と自分につっこんでしまったが(他のママさんにはわたしも「こんにちは」とあいさつしてる)、先輩の顔を見たら、内蔵がすこし縮むような緊張感が走って、反射的にそう言ってしまった。すりこみって怖いですね。20年近く前の強烈なときめきは未だ心のどこかに残っていて、「先輩とすれ違えるなんて今日はラッキーだ…」とさえ思ってしまう。そのうち慣れるだろうか。
夜は、ベーコンと白ネギのリゾット、昨日の残りのサラダ、お味噌汁、酒粕漬けの鮭(スーパーで買った)を焼いたもの。

4/22 TUE

くもり。ひんやりしてるけど、4月の本来の温度、という感じ。5月先取りのように暑くなるより、こういう日の方が好き。
町中、ピンクや白のハナミズキが咲いている。息子に「あれはハナミズキっていうんよ」と教えてみたら、案の定「ハナミズ!」とうれしそうな答えが返ってきた。ですよね。
息子は保育園生活をかなり楽しんでいる。送るときはまだ泣くけど、先生いわく「数えてみたら、泣いてる時間ぴったり3秒でした」とのこと。たしかに、教室を出て、玄関を出て、自転車置き場に行くと(自転車置き場から息子の教室がこっそりのぞける)、もう笑顔で遊んでいる。わたし自身も、もっと時間かかるかな、と思ったけど、意外とすぐにこの生活に慣れた。めざす場所に向かうには、今のところこれしか方法がない、とわかっているし、なにより、迎えにいったときにいきいきした息子の顔を見ると、やっぱり良いタイミングだったなぁと思う。
夜は、さばの味噌漬けを焼いたもの、マカロニサラダなど。マカロニは、以前誰かにもらったプーさんのキャラ(ピグレットやイーヨーなど)がデザインされたやつだったが、ゆでてみると何のことやらわからない単に複雑なかたちになった。「単に複雑な」って矛盾してる表現か。プーさんは、ディズニーバージョンの絵本とか、ミルンの原作は読んだけど、石井桃子氏の訳は読んだことがない気がする。機会があったら読もう。大人用にはアボカドとトマトのバルサミコ風サラダも用意した。

4/21 MON

くもり。園に送ったあと、書きかけの手紙を仕上げて、郵便局へもっていく。いつも記念切手を1枚選ばせてもらって貼ることが多いのだが、今日に限っていきなり「うちの郵便局では記念切手のバラ売りはしていません」とつめたく言われた。「え、でもいつも買ってるんですけど…」と言うと、「それは半端な余りがあったときです」と決めつけられた。ほんとはそんなことなくて、わたしが遠慮して「使いかけのがあればそれで」と申し出ても逆に、「好きなの選んでくださっていいですよ〜」と言ってもらっていたのだが。まあ、いい。そういう機械的な事務員もいるだろう。とあきらめ、ふつうの82円切手を購入。ウメのデザインがあかるくて、しかもまだ見慣れてないので、なんだか記念切手っぽい新鮮さがあって結果オーライ。でもあとからデザインをしらべて、10円多く払って92円切手(スミレ)にしたらよかったな、と思った。
小説、机にむかうも今日ははかどらず。こういう日にいつも思い出すジョン・アーヴィングの言葉がある。
「立派な素材を使って、手抜きをしさえしなければ、だいたいなにかうまい料理をつくることができる。ときとして、自分の食べるものが、その日一日のなかで自分の産み出した唯一の価値あるものであることもある。創作の場合は、わたしの経験からしても、じゅうぶんな素材とたっぷりの時間、気配りをかけてなおかつ、なにも産み出せないことがある。それは恋愛もまたしかりである。それゆえ、懸命に努力をする人が正気でいられる場は台所である」
『ガープの世界』にあった文章だ。でもいま、手元にこの小説がなかった。それでどこから正確な全文をさがしたかというと、ずいぶん昔に自分が書いた習作から。この文章を引用したことをおぼえていたので。下手すぎて読みかえす気にもならないが、引用を探したときに目にしたところによると、登場人物の名前は「あずさ、桜、玉置」という三人だった。ロンドンで書いた。
正気の台所では、野菜たっぷりのカレースープ(昨日のカレーうどんの汁を再利用)、あじのひらき、ハムとアスパラとコーンとレタスのサラダを作る。最近スーパーに売ってる「やわらかアスパラ」というのを気に入っていて、よく買う。根元までほんとにやわらかくて捨てるところがないのだ。

4/20 SUN

曇り空。ひんやりしている。雨は微妙にふったりやんだり。
息子と、ころころ五月人形(手乗りサイズなので勝手にこう名づけた)を出した。桃太郎と犬・さる・きじなど。この犬は、どう見てもネコ。と書いて、「たしか去年の日記にも同じことを書いた気がする…」と思って見返したら、やっぱり書いていた。一年前の日記→
「息子も一つ一つ紙の包みから出しながら、並べて喜んでいた。ただ、並べて遊んでるうちはいいけど、うまく並べられないとかんしゃくを起こしてそこら中に放り投げるので、要注意である。そういう意味においては、キッチンの引き出しも、食器棚も、ドアも、洗面所のシンクの下も、ベランダも、玄関もすべて要注意だらけ」
今年の息子は、かなりうまく並べていた。(自己流で斬新な並べ方だが。)キッチンの引き出しからは上手にお箸をとるし、食器棚からは自分のお茶碗を運ぶし、ドアも自在にあけしめするし、ベランダでは自分で洗濯物を干すし、玄関では自分一人で靴をはく。こう書き出してみると、たった一年で、なんという進歩。に引きかえ自分の進歩のなさ具合にがくぜんとする。
そういえば、一ヶ月くらい前に畑に行って帰ろうとしたとき、目の前の道路にキジがとびだしてきた。からだは青緑で、顔は赤くて、カラフル! 運転席のアキも、助手席のわたしも「うわっキジや」と声をそろえてしまった。
一月半ぶりに手紙を書く。ふだん手紙やメールで「どんな書き出しにしよう」となやむことはあまりないのだが、この手紙は、本当に考えあぐねた。
夜は、カレーうどん。

4/19 SAT

さんさんと晴れ。暑くもなく寒くもなく、素敵な日。昨夜、鹿児島から大阪にきていた友人と飲んで深夜に帰宅したアキも、息子に容赦なく7時台に起こされていた。ちなみに起こし方は、ままごとの鍋(IKEA製)を銅鑼のようにグワングワン打ち鳴らす、というやり方。(『バムとケロのもりのこや』のソレちゃんの真似。)打ち鳴らしながら「ガンガンガンガン起きてくださ〜〜い」という息子の声も重なる。
簡単なお弁当作って3人で室池へ。冬のあいだは午前中はそんなに人がいなかった(平日に至っては1組、2組)が、あたたかくなったので、朝からたくさんの親子連れ。2月は雪で覆われていた階段なども、今ではカラスノエンドウやタンポポなど草たちで緑いっぱい。みんなあの雪や霜にまけることなく、春をまっていたんだ。大きなすべりだいをふちどるように、たくさんのユキヤナギが咲いていた。アスレチックは、大人の助けなく、ほぼ一人でのぼれるようになった息子。伸びてゆくものは、とにかくまぶしい。上の広場でお弁当やおやつを食べ、さらに上につづく里山の階段をのぼってみる。360℃新緑にかこまれた小道に、どこからか桜の花びらが舞いおちてくる。ほんとうに雪みたいに、はらはらと。なのに、桜の木がどこにあるのかわからない。山の中の方にあるのだとは思うけど、その姿を見せない様子がなんとも奥ゆかしくて、花びらの散り敷く道を踏んで歩くことすら、もったいないような気がした。帰り道、今日はマクドではなくミニストップでソフトクリームを食べてから帰る。
午後は、急に冷えた。アキは出かけたので、わたしと息子で、家の前の公園でボールで遊ぶ。そのあと、家のそうじ。BGMは今日もショーソン。でも「コンセール」ではなく、「詩曲」にした。

4/18 FRI

朝、ミスティな雨。車でいこうか?傘さしていこうか?と思ったが、息子はウインドブレーカー着て、ヘルメットかぶってたので、ええいそのままいっちまえ、とふつうに自転車で園に行く。わたしはほんのすこし濡れたけど、それもまた気持ちがいい、と思える、気温23度。丘をきりひらいてできた町であるこのあたりは、坂が多い、っていうかほぼ坂しかないので、子どもをのせてるママさんはだいたい電動自転車に乗ってらっしゃる。が、わたしのはノー電動。なので、園の前の急な坂道は、おりて、エッサエッサと押すことになる。そしたら、今朝、坂の途中でふわっと急に軽くなった。「え?」とふりむいたら、みずしらずのおじいさんが、にこにこ笑って押してくれてた。この前、世阿弥の「西行桜」の動画を見たばかりだったので、その道に咲いてる八重桜の精かと思った。
帰りぎわ、純子とすれちがって、パワーをもらい、家に帰ってひたすら書く。やっとめざすべき長さの1/5に到達しようかというところ。道のりは長い…。途中つかれたら、ストレッチしたり、バナナイチゴジュース作って飲んだり、Ottavaのオンデマンドでエルネスト・ショーソンの「コンセール」を何度もきいたり。ショーソン、いい…。2楽章、はじまりから胸をぐっとつかまれる。
夜は、豚ミンチとキャベツ丼、かますのひらき、アスパラの冷製スープ。スープはきれいなパステルグリーン。

4/17 THU

晴れているけれど、なんだかかすんでいる。
朝、園へ着くと、タオルやコップなどを定位置にかけたり、着替えを補充したり、なんやかんやすることがある。2歳児のクラスなので、慣れている子は、自分でできる子もいる。そんな準備をしながら、一緒になった純子と3分間おしゃべり。昨日子どもたちが描いた絵が飾ってあって、息子の絵の下に、純子とこの長女ちゃんの絵があった。同じアトリエに通っていた純子とは、昔よく一緒に絵を描いたので、感慨深い。ちなみに、遠くから見ると、一枚だけほぼ白紙の絵があって、それがうちの息子のものであった…。他の子はみな、カラフルなクレヨンでちからづよくぐりぐりと線を描いているのだけど、息子だけはなぜか点描…。しかも黄色を多用しているものだから、近くにいかないと何が描いてあるのかわからなかった。純子はそれを見てけらけら笑いながら、「オリジナリティがあっていいやん!」と言ってくれましたが…。
朝の準備がおわったら、さっと去る。どのママもみんなささっと去る。この感覚は、すごく刺激になる。園の玄関を出るとみな母の顔から切り替わり、それぞれの仕事場へ向かうのだ。
今日は、全然構想も予定もしてなかった登場人物がいきなり二人もあらわれたので、びっくりした。昨日の日記に書いたとおり、書き出しと終盤以外は何も決まってないので、途中であらわれる人物がどういう人なのか、わたしもわからないのである。
夜、録画していた「サラメシ」をアキと見た。冒頭、前ちゃんと亜維子ちゃんのお家が映って、そのあと、「KitchHike」のオフィスが登場。肝心の雅也はジャマイカに行っていなかったみたいだけど、アキは、友人たちの顔をひさしぶりに見れて、うれしそうだった。

4/16 WED

晴れ。昨日、今日は、夜もあまり気温が下がらなかったように思う。
今書いている小説は、(予定では)書いた中では一番長くなりそうである。完成まで、最低でも数ヶ月はかかる。最初に構想をびしっと決める、なんとなく決める、はじまりと終わりだけ決める、はじまりだけ決める、など、いろんな書き方があるが、今日書きながら、わたしの場合はボールに色をつけていってるみたいな感じだな、と気づいた。ボールに一本線を引き(日付変更線みたいに)その片側から色を塗っていくのだが、水分たっぷりの絵の具なので、じわじわと変更線をこえて、逆がわにもそまる。つまり、書きすすめるうちに、結末の方も終わりからじょじょに決まっていく。(結末側は書いてはないが。)いちばん決まってないのは、真ん中の部分だ。短編になると、また呼吸がぜんぜん違うので、この比喩は当てはまらないが。
園から帰った息子と、春色スムージーをつくる。いちごと、バナナと、豆乳と牛乳で。冬のあいだのスムージーは常温のバナナを使うが、暖かくなってきたので、凍らせたバナナで。
夜は、グラタン。じゃがいもかマカロニか迷ったけど、半々ずつ入れてみた。あと、大人用のには牡蠣を入れたら、風味が全体に広がった。ミートソースは昨日のうちに作っておいたので、今日はレンジでホワイトソース作るだけ。
夜、アキが帰ってきて、プラレールトーマスシリーズの修理をしてくれた。この前香ちゃんから得た「連結部分のフックだけ売ってる」という情報をもとに、購入しておいたのだ。連結部分は、子どもがむりやり力を入れたりするとすぐ折れたりゆるくなったりしてしまうのだが、これがあれば、すぐ直せる。息子のトーマスライフも安泰である。

4/15 TUE

あたたかく晴れ。ふとんもきもちよく干せる。ソメイヨシノはほぼ散ってしまった。それを見た息子が「さくらがうすくなっちゃった」と言っていて、なるほど、と思う。満かいのときあでやかだった色が、だんだんうすまってゆく。厚く重なっていたはなびらも散り、うすくなってゆく。どちらともとれる。とこれで終わったら美しい話なのだが、「髪がうすくなった」っていうのと使い方が同じかも。はらりはらりと…。
今朝の新聞に、世阿弥の『西行桜』のことが載っていた。ぜんぜん知らなかったので調べてみたら、最高に好みの話だった。こんな話が書きたい、と素直に思えるくらい。気になりすぎて、youtubeで能の舞台まで見てしまった。
夜、22時ごろ(福岡から)帰ってくる、と言っていたはずのアキがなかなか戻らない。「?」と思ったら、「初めて新大阪で乗り間違えた」とのこと。初めてっていうか…大阪出身なのに。

4/14 MON

朝晩の気温差が激しい。これもまた春をかたちづくる要素のひとつか。八重桜が満かい。
週明けだったから大丈夫かな?と思ったけど、息子は先週にひきつづき、園で給食もおやつも完食。だいぶ慣れてリラックスしてきたようだ。帰り際、先生にも笑顔で手をふっている。
日が長くなってきたので、夕方お迎えにいったあとも、まだ少し公園で遊べる。家の前だが、もちろんストライダーで乗りつける。すりきれた車輪に、散った桜の花びらがたくさんついてきて、春仕様に。車輪といえば、息子は「サランラップ」のことを「シャリンラップ」だと思っている。トーマスに毒されすぎではないか?
このまえ小笠原諸島に行って来たばかりのじゅりから連絡あり。来週一人で雲仙普賢岳にのぼりに行くらしい。
今夜はアキはまた福岡泊まりなので、夜はペンネのミートソースにした。保育園に行きはじめてから、息子の食べ方が変わった気がする。量は変わらないし、おなかいっぱいになったらそこでぴたっとやめるのも同じだけど、とにかく集中力が増した。「がつがつ食べる」という言葉がぴったり。作る方としてはうれしいかぎり。

4/13 SUN

曇り。すこし肌寒い。
朝起きてすぐ、灰汁抜きをしていたわらびから灰汁をおとす。灰が多かったのか、つける時間が長過ぎたのか、思っていたよりふにゃふにゃになっていた。次はもうすこししゃきっと感を残したい。
朝10時に車で出発。運転はアキ。向かうは、梅小路蒸気機関車館。JR京都駅のすぐ近く。第二京阪ができたおかげで、1時間かからず着いた。ここでは、動いている蒸気機関車が見れるとのこと。中は、大阪の交通科学博物館のように、展示物があったり、Nゲージがあったり。エントランスの外側は、木造の旧二条駅舎がそのまま使われているので、かなり趣がある。SLの乗り場へ行くと、なんとそこは、トーマスで見慣れた扇形の車庫。しかも中に「黒いボディ」(←こういう言い方をするあたり、わたしもトーマスにやられてる)のSLがたくさん並んでる。転車台まである!(←やっぱりやられてる)ほどなくして、われわれが乗る客車(といっても、遊園地とかでよくあるようなオープンなやつだ)を引っ張って、でっかい黒い機関車が駅に入ってきた。煙をもうもうとはきながら汽笛をならす。これまで数々の絵本でこの「ポッポー」を文字だけで見てきたが、実際に目の前にすると、すごい迫力の音、熱、匂い。トーマスでは「ウーシュー」という音であらわされるのだが、たしかにそうともきこえる。息子は大喜びで、客車から身を乗り出して、「黒いボディ」をながめていた。やっぱり本物はいいなあ、とわたしとアキもけっこう感動した。
夜は、うどん。具は、昨日煮ておいた干し椎茸と厚揚げ、冷凍のちくわの磯辺揚げ、たまご、ほうれん草のおひたし、そしてわらび。かなり食べ応えがあって、いろどりもきれいなうどんになった。

4/12 SAT

朝、とよみさんと待ち合わせ、畑へ。アキは卓球大会へ行ったので、わたしと息子と3人。
途中、すこし遠回りをして、高山ダムのある、月ヶ瀬湖をみおろすルートで向かう。月ヶ瀬梅林で有名な土地なのだが、梅の季節は終わっていて、車も人もぜんぜんいない。でも、桜があふれんばかりに満かい。山の上だから平地より少し開花が遅かったのもあるだろうし、今年は桜が長もちした年だったように思う。いけどもいけどもずっと桜で、まぶしいくらい。つらなる山ぜんたいも春めき、野生のツツジがあちこちに咲いていた。町でよく見るのとは違って、木の枝に、小ぶりな花がたくさんついている。色は、紫がかったピンクだが、よく植え込みでみるツツジより、少し淡い。山の中腹に群生している箇所などは全体がぼんやりとその色にそまっていて、はっとする美しさ。家に帰って調べてみると、どうやらミツバツツジの仲間?
畑からそんなに遠くないところにある、旧田山小学校の木造校舎を利用した「ねこぱん」カフェへ。時間が早かったので、まだ誰もいなかった。陽がさし、庭が見える席にすわる。カフェの中は、先のつつじを始め、山の花々で飾られていた。とよみさんとわたしはランチプレート。息子はとりあえずビール、ならぬとりあえずアップルジュース。ベーグルを選べたので、わたしはクリームチーズのにした。インテリアとして並んでいる本の中に Morandi の画集があったので、思わず手にとる。カレッジ(アメリカ)の最初のセメスターでとった Drawing のクラスで、彼の絵を真似して、陶器を色々描いた。先生はかわいらしい女性で、名前はたしか、Amy Green、といった。
食事後、畑へ。菜の花、紫木蓮、たんぽぽ、桃、水仙など、もう花ざかり。ここにくると、自然=ひかえめな色彩、などという概念はふっとんでしまう。強烈な色たち、それでいて、空の青と重なっても全然反発しないのはなぜだろう。今日の目的はわらび採り。まだこのあたりは朝晩は冷えるので、上に伸びようとすると霜にやられてしまっていて、無事に生きのこってるのはどれも短い、生え出したばかりのもの。それでも、わざわざ山に行かずに、畑の敷地内でけっこうたくさんとれるので、もくもくと探してあるく。似たようなシダ植物がたくさんあって最初わからなかったけど、とよみさんが教えてくださった。黄緑に、少し褐色がかったうぶ毛が生えている。息子も昼寝前に少しだけ採った。そういえば、1月に植えた玉ねぎはそれなりに育っている。このまえ植えたじゃがいもは、まだほとんど芽を出していなかった。
帰ってきて、採ったわらびに灰をかけ、熱湯を注いでアク抜き。明日の朝までこのまま置いておけばいいとのこと。
夜ごはんは実家で。最近息子はすごい勢いで食べて、その後すぐ眠たそうにするので、スピード勝負の晩ごはん。卓球大会から帰ってきてくたくたのアキもふくめ、家族全員9時台に寝てしまう。

4/11 FRI

晴れ。朝起きるとのどの痛みが引いていて、代わりに少しだけ咳が。もしかして軽い風邪だったのかな。この季節にかぎっては花粉のせいではなく、風邪という結果の方がほっとする。
前回の『ごちそうさん』は一応見てたけど、どうしても脚本が好きになれなかった。なので次のはもういいかな〜と思っていたが、『花子とアン』は、村岡花子の人生と『赤毛のアン』が掛け合わされてるとのことなので、やっぱり見ることにした…。なぜならわたしが子どもの頃から読んできたアンシリーズは、全部村岡訳なので。母の妹がそろえていたという、古い文庫だった。たしか奈緒美ちゃんも好きで、二人でよくアンの話をした。『少女パレアナ』とかも好きだったな。ちなみに『官兵衛』を見るのは挫折した。テレビつけてても息子が怖がって消してしまうので。
午前中小説を書き、午後は英会話バイトの開講前ミーティングへ。自分の勤務予定の学校のスタッフや講師たちと親睦をふかめる、というもの。といってもわたしは今期オファーを受けてないので、昨年お世話になった方々にあいさつするくらいで、あとは話の輪に入ることなくぼーっとしていた。飲み物やお菓子も用意されてて、午後の紅茶のストレートを紙コップでのんだ。そしてまたひたすらぼーっとした。何のために行ったのかわからない。
帰り道、天満橋のあたりがすごい人。なにかな?と思ったら造幣局の桜の通り抜けが今日からはじまったのだった。去年、じゅりにさそわれて初めて行ったのだが、じつはそれまでニュースとかで「造幣局の通り抜けが…」というのをきくたび、なぜか車で通り抜けるのだと思いこんでいた。何キロもつづく広い道の両脇に桜がならんでいて、そこを車でゆっくり走る。窓をあけると、運転席側からも助手席側からも花びらが舞いこんでくる。子どもの頃からあまりにも鮮明にイメージしてたせいで、今でも、そういう場所がどこかに存在しているような気がする。
夜は、アキが遅かったので、実家でごはん。息子がたけのこごはんをすごい勢いで食べていた。わたしのには木の芽がのってた。

4/10 THU

晴れてる。なんだか喉がいたい。母が、「ひのきの花粉で喉がいたくなる」と言っていたので、それかもしれない。
ある歌手がいて、その人の顔立ちはもともと全然好みじゃなかったのだけど、最近「ちょっと息子に似てるかも…」と思って(アキから同意は得られなかったが)、好きになってしまった。とにかく毎日見てる顔って、それだけで好きになる。でも毎日見すぎると、顔すら見てなくて、物質としてすらとらえてもなくて、まさに空気とか光のかたまりが動いているような感じ。そこに本質がある、とわたしは思っているが、現実的な変化に気がつくのが遅れたりするので、「なんにも見てない人」とも言える。いちばんいいのは、本質と外面と両方を一直線で見とおせる人だ。身近では、アキがわりとそのタイプ。あと、最近の妹もそうかもしれない。小説を書くには両方必要だと痛感するので、そういう人に、わたしもなりたい。
夜ごはんは、のこりものいろいろ(かぼちゃのスープとか)、レタスとトマトと新たまねぎとスモークサーモンのサラダ(ドレッシング:白だし、砂糖、みりん、すりごま、ポン酢を混ぜたもの)あと、豚こまをくるくる巻いて青のりや片栗粉まぶして照り焼き風にするっていうレシピ。
寝る前に、最近買ったレモンバーベナ茶(チリ産)を飲んだ。

4/9 WED

降水確率0%、と天気予報。
息子を園に送る。最初の数日は歩いて行ってたけど、やっぱり自転車になった。また純子に会う。「昨日の(ダンススタジオの)オープンどうやった?」ときくと「もうてんやわんやで大変やった〜〜」とのこと。純子は、柑橘系のフレッシュで強いエネルギーにあふれていて、朝から彼女に会うと、わたしまで元気とやる気にみなぎる。「やるぞー!」という気分で家に戻り、ずっと後回しにしていた五徳のそうじ(重層と酢を入れた水で煮る)をさっとやってから、小説を書く。お昼を食べ、午後も執筆。
強風つづきで桜の花びらが雪のように惜しげもなく舞い散り、赤いガクだけが残っている。そんな木がたくさん並んでいるのを少し離れた場所から見ると、真昼なのに、なんだか夕映えに照らされているように見える。
今日はほんとによく晴れていたこともあり、保育園に迎えにいったあと、家の前の公園に行って、息子と二人で遊んだ。そしたら、野球少年たちがボールを人の家に入れてしまって、「すみませ〜ん」と呼んでも家の人は出てこないので、見張り役を立て、そーっと塀から侵入してボールをとる、という「え?今って昭和?」的風景を見てしまった。
ひさしぶりにかぼちゃのスープを作った。これ、レンジで温めなおそうとしていつも富貴子ボス。いや、吹きこぼすって書きたかったのに、あまりにすごい変換が出たので思わずそのままにしてしまった。富貴子、誰よ。

4/8 TUE

ぽかぽか陽気。お花見日和。
が、そんなことは関係なく、家にとじこもって小説を書く。でも体調があまりよくなくて、昼、ソファで一時間くらい昼寝をした。そうしたら少し回復して、また小説を書いた。
夜は、あさりとキャベツのレモンバター蒸し。春の定番。銀鮭を焼いたのと、アスパラとちくわの炒め物も。あくまでアマチュアとしてだけれど、料理というものが本当に好きだな、と、ふとあらためて思った。
そういえば、朝、保育園で純子に会った。「今日スタジオオープンやねん!」。その後たまたまスタジオの前を通りかかったら……ものすごい花束、花輪の数々。入り口に、このまえ入園式のとき会っただんなさま(もちろんダンサー)がびしっとスーツを着て、いろんな人にあいさつしていらした。二人とも人望があるんだなあ…。この町にこんな本格的なダンススタジオがオープン、しかもそれが昔の同級生の家(米屋)だったところだから、びっくりする。すごいな〜純子。
夜中、息子が咳。痰がきれずに吐いてしまう。このパターン赤ちゃんの頃は、しょっちゅうだった。ひっかかりがなくなると、すっきりした顔でまた寝た。

4/7 MON

週末にくらべれば、ほっとできる陽気。
すこし咳をしたり鼻水が出たりしてる、ザ・保育園児な息子だが、熱はないので園へ送る。そういえばこのまえみさきからメールがきて、「子どもはすぐ慣れるけど、親はなかなか慣れない。私は半年かかった」と書いてあった。誠実な言葉だ。
しかしひとたびパソコンとノートをひらき、ペンを手にもつと、頭はきりかわる。ありがたいことに、自由業としてみとめてもらって入園しているので、何か他に仕事をさがさなくても、園に通わせる資格は消えない。子ども室に説明にいったとき、これまでやったこと、そしてこれからやろうとしていることも、担当のTさんに話した。具体的には、書こうとしている長編小説を書く動機、構想なども。Tさんの内心は、「いや…そんなこと私に話されても…」という感じだっただろうが、笑わずに、真剣にきいてくださった。だから、というわけで、毎日書く。そうでないと嘘になる。
このまえスーパーで見つけた「ごまふぐ」。(半額になってて2尾でたった120円だった…)めずらしいから買ってみたものの、食べ方がわからないので、ネットで検索してみると、普通のふぐと同じように、水炊きみたいにしたらいいとのこと。三食丼がメインだったので、すまし汁風にしてみた。そしたらその後おなかが痛くなったので、「ま、まさか、ふぐ毒にやられたのでは…」と心配になり、「ごまふぐ 毒」などと検索してみると、身にはないものの皮や卵巣には毒がある。さらに「ふぐ 毒 症状」と調べてみると、初期段階では指先やくちびるがしびれる、とあった。それだけだったら安心できたのに、「場合によっては頭痛や腹痛も」とあったので、気持ちは晴れない。でもよく考えたら昨日から胃の調子が少し変で、昨夜もおなか痛くなったことを思い出し、そうこうしてる間に治ってしまった。「まさか…」と検索してるわたしの顔は、限りなくまる子(顔にたて線)に近かったと思う。そんな平和な夜。

4/6 SUN

今日も寒い。風も強くて、桜がどんどん散ってゆく。
予想外に増えたおもちゃ(拾ったからですが)を収納するケースを買うため、IKEAヘ。息子が眠そうにしていたので、毛布をもちこんで、大きなカートの中に寝転べるようにしてあげると、すごくおとなしくおさまってくれて、ラクに買い物ができた。ベビーカーとは違って視界に開放感がありそうで、入れるサイズがあるならわたしもやってみたいくらいだ。日本のIKEAで食事をしたことはなかったけど、息子が「おなかすいた〜」と言い出したので、昼ごはんを食べることに。ファーストフードだと思えば、それなりに食べられる。特にスモークサーモンには、北欧の魚料理らしくディルがふんだんに使われていて、おいしかった。
その後、あつこのおばちゃんちに寄る。今年は着物を着てみたいと思っていたので、練習用に一着借りようと思ったら、押し入れの一大整理が始まってしまい、男手としてアキが重宝されていた。そして「こんなんもあった!」「ひゃ〜、これも!」と次々出てくる美しい着物の数着を「もう誰も着んからあんたにやるわ」といただくことに。中には父方の祖母のものもあった。おばあちゃんはいつも着物を着てた印象がある。サイズがちがうのもあるから、今すぐ全部着れるわけじゃないし、そもそも自分で着付けもできないのでハードルが高いが、ひとつずつ飛びこえていくしかない。
おばちゃんちのソファで昼寝をしていた息子が起きたので、近くの公園に遊びに行ったら、風で桜が花ごとたくさん落ちていたので、いくつか拾った。帰宅後、一輪を息子の手ににぎらせて「おばちゃんに渡し」と言ったら、とことこ手渡しに行った。おばちゃんは「わあ〜うれしい〜」と喜んで、「記念にする」とノートにはさんでいた。
夜は実家で鍋。IKEAで買ったエルダーフラワーのシロップを母へのおみやげに。自分用にももちろん買った。あとオレンジとエルダーのジャムも。

4/5 SAT

花冷え。北風が吹いてとても寒い。
でも晴れていて、息子に「室池行く?」ときいたら「うん!」と言ったので、卵焼きやソーセージ、おにぎりといった簡単なお弁当を用意する。ちなみに、「うん」という語彙を獲得したのは一ヶ月くらい前である。でも、「そうしゃじょう(操車場)」とか「かんしょうき(緩衝器)」などは数ヶ月前に覚えている。そんなマニアックな言葉を2歳児の日常生活にねじこんでくるトーマスおそるべし。そしてお弁当ができたので「さあ行こう!」となったのに、息子の気がかわり、「プラレールトーマスであそぶ〜。おべんとうはおうちでたべる」とのこと…。トーマスめ…。まあでも寒い日だったので、親としては助かったとも言える。サンキュー、トーマス!
午後は、淀屋橋にある本屋さん(&カフェ)「Calo」へ。今日からnakabanさんの展示「或る光」がはじまる。Caloがちょうど10年前にオープンしたとき、ロゴや看板、包装紙などのデザインをしたのもnakabanさん。事前にメールのやりとりをしていたので、今日いらっしゃることは知っていたし、電話でもおはなししたことはあったが、実際に会うのは初めてなのでどきどきした。淀屋橋駅から徒歩8分くらいとあったので、いけるかな、と思ってベビーカーなしで行ったものの、息子連れではスマホの地図をじっくり見れないことを考慮に入れてなかったので、着くまでにものすごく苦労した。そしてどうにかたどりつく頃にはへとへと。着いてからも、息子が走りまわったり、以前図書館で借りたことのある(絶版になってる)絵本を見つけて「これ もってかえる〜」と言い出したりして(結局購入)、おおさわぎ。しかししかしそんな中でも、nakabanさんは終始にこやかにお話してくださり、アドバイスや励ましの言葉を下さって、感激。絵もすばらしかった。手作りの本などもあったのだが、ぜんぜんゆっくり見れなかったので、もう一回行きたい。次はひとりで…。彼のよく描かれるモチーフに、水の入ったグラスがある。今回はそれが白黒で描かれていてとても素敵だった。夜おふろに入ったとき、息子が半透明のコップにお湯を入れてその中にスーパーボールをいくつも浮かべていた。「きれいねえ」と声をかけると、「なかばんさんの」と答えが返ってきた。ちゃんと見てたのか…、大変だったけど、やっぱり連れてってよかったなあ。

4/4 FRI

晴れたり曇ったりひょうが降ったり、そして強風。春の嵐。
この世界には普遍的な法則があり、それは五感を通じたさまざまなかたちであらわれる。わたしにとっては、色彩という入り口がいちばん身近に、親しく感じられる。しかしそれをまた言葉に置き換えている。つまりわたしが小説をかくということは、翻訳されたものをさらに翻訳するということ。重訳だ。ある言語から別の言語に置き換えるときどうしても100%というわけにはいかない。かならずうしなわれるなにかがある。それをいかに最小限にとどめるか。だから表現者に必要なのは個性でも主張でもなく、自分を無にして、謙虚に世界を見つめる力だ。
アキは今夜から所用で東京へ行っているので、息子と二人の夕飯。冷凍していた残りもの(いわしハンバーグとか)+具沢山みそしる、チーズオムレツなど。

4/3 THU

晴れ。明日、あさっては雨みたいなので、今日がおそらく今年一番の桜びよりだろう。と書いて思ったけれど、桜に天気予報はそぐわない。明日という日はどうなるかわからないけれど、咲いている目の前の花を、ただ愛でる。過去も未来もなく、あるのは今だけ。そういう刹那をうけとめるべき花である。
保育園2日目。今日は見送り時は泣いてたけど、迎えにいったときは平気だった。これも桜と一緒で、「そのうち慣れて楽しく行きはじめるから、大変なのは今だけ。大丈夫大丈夫」という、親が安心したいがためだけの結果論先取りをするのではなく、たった今、必死であたらしい環境に慣れようとしている息子のこの瞬間に、敬意をしめすべきだろう。ひとりの人間として。その間わたしはわたしでやるべきことをやる。それしかない。
午後はまた香ちゃんYくんWちゃん揃い踏み。わたしが昨日拾ってきた木製レールを香ちゃんが「私、こういうの大好きやねん!」と言って、誰よりしんけんに組み立てていた。息子とYくんは、うちの実家にいるメダカを見て、「めだかのがっこう」の歌をうたっていた。
夜は、ぶりの塩焼き、ブロッコリーとたまごとソーセージの炒め物、じゃがいもと新たまねぎととうふのみそしる、など。ぶりの塩焼きは、大さじ1(弱)の塩をとかした水と、酒大さじ1をふりいれ、そこにぶりを1時間〜ひたしたものを焼く、というレシピ。簡単だけど、ふつうの塩焼きよりずいぶんふっくら仕上がる。

4/2 WED

晴れ。昼間の気温は20度をゆうにこえている。
息子と手をつないで歩いてとことこと保育園へ。そうやって子どもの足でのんびり歩いても15分くらいで着く。自転車だったら5分かからない。帰り道、桜並木を見上げながら、わかれと出会いのときにこの花が咲いている、ということが、これまでにいったいどれほどの人をなぐさめただろうか、と思う。まさに日本人のこころねに寄り添う花だ。
などとかなりセンチメンタルな気分で家に戻っていたのだが、途中、とあることに気がついた。今日は不燃ゴミの日。しかしいつもは見ない、大量のおもちゃ類があちこちに捨てられている。4月から小学校にあがる子の親なんかが、春休み中に子供部屋を整理したのだろう。そして見つけてしまった…大量のトーマスセットを…。透明なゴミ袋の中につめこまれている、プラレールトーマスセット、そして、木製のトーマスセット。木製の車体は、トーマス、ジェームスなどのメインどころから始まり、バーティ、レニアス、バルジー、オリバー、ラスティなどの中堅どころ、それからけっこうマニアックなエリザベス、サンパー、ブッチなどが勢揃い。(くう…全部わかってしまう自分が哀しい)これは…もって帰るしかない。3つ袋があったけど、2つが限界。2つでもすごく重たいゴミ袋を両手に抱えて汗だくになって実家に行き、とっておくものと捨てるものの仕分けをした。全部きれいな状態で、捨てるものはほとんどなかった。それから母に自転車を借りて、最後の1つを取りに行ってまた汗だくに。ちなみにうちの母も団地にいたころ(わたし:0歳〜5歳)は、捨てられているイスやらおもちゃやらを拾ってきていたそうである。ロンドン時代も、みんなソファとか本棚とか色々拾ってたし、わたしが帰国する際、いらないもの(家具、食器など)をフラットの前に並べておいたら2時間ぐらいで見事にすべてなくなった。というわけで、拾うことに全然抵抗がないのである。あれ…ほんとうなら今日は初保育園のしめやかな日記になるはずだったのに、いつのまにか、汗だくゴミあさり日記になってる。おかしいな。
慣らし保育なので、3時間後、お昼を食べ終わる頃(お昼寝の前)に迎えにいく。部屋に入ると、先生ふたりがかかりきりで、どうにかごはんを食べさせようとしてくれていた。メニューも息子が好きなハヤシライスだったのに、「むらさきのごはんに ふりかけかけてたべる」とがんこに言い張っていた。こういうときやっぱり食に淡白な子だなあ、と思う。わたしだったら、いかに慣れない場所でも、おなかすいてたらきっと食べてしまう。ちなみに「むらさきのごはん」とは、黒米を混ぜたごはんのこと。もちもちしてて美味しいので、最近よく炊く。家に帰ってから、ぽつりぽつりと園でのことを話してくれた。「じぶんで ぼうし とってこれた」とか「ほいくえんのこうえん(庭のこと)でだんごむし みた」とか。昼寝のあと、新しいおもちゃを見せたら、大喜び。ゴミをあさった甲斐があるというものだ。
そして、今日の午後も、香ちゃん親子と遊ぶ。気が合う子ども同士で遊んでくれることほど、親にとってラクなことはない。ようやくそういう年齢になってきたのだな。香ちゃんが、セネガルの女性たちが作ったカラフルなかばんを2つくれた。大切に使おう。
夜はアキがいちごのロールケーキをおみやげに買ってきてくれた。

4/1 TUE

晴れ。桜が満かい。
何ヶ月も前から、さくらの木を息子と二人で眺めながら「さくらのお花が咲いたら、保育園がはじまるよ」と話していたので(←入園通知がまだきてないのに入れる前提で話してた)、入園式の日に美しく咲きほこっていることに、親も子も納得。
アキも休みをとって、3人で参加。入園式といっても、幼稚園みたいに制服はないし、下は0歳、上は5歳と年齢幅もあるので、てんやわんやである。式自体は、短いあいさつ、新入生の紹介、先生の紹介、最後にみんなで「チューリップ」の歌の斉唱。ぜんぶで15分くらいの短いものだったが、そこにいたるまで(全員がそろって部屋にすわる)に40分くらいかかっていた。ほほえましいことこの上ない。在園児の紹介は、クラスごとだったが、なになに組さん、と順番によばれて、年齢があがるたびに「はーい」という声が大きくになり、最後の年長さんに至っては、完全に「少年・少女」たちであった。小さな子をもつ親たちは「おお…数年後にはあんなに立派になるのか」とおどろきのため息。式のあと、給食の試食会があったので、息子と参加。カレイの照り焼き、春キャベツの甘酢和え、あげと大根のみそしる、という献立。わたしは一口味見しただけで、あとは全部息子が食べ、ごはんのおかわりまでしていた。
午後は、またまた香ちゃん親子と遊ぶ。アキも息子とYくんの名コンビぶりに目をみはっていた。しかし4日後には神奈川へ帰ってしまうし、その後は、ブラジルである…。そう、近くにいてほしい友達ほど、なぜか遠くに離れてしまうものなのだ。それでも縁はふたたびつながる、それが本当の友ならば。
夜はデミグラスハンバーグ、コーンとアスパラとにんじんの炒め物、具だくさんみそしる(あげ、さといも、にんじん、なすの煮物を再利用)。ハンバーグを少し多めに作ってから「そうか…」と気がついた。明日から息子の分の昼ごはんはもういらないんだ。

3/31 MON

昨日早く寝た息子が朝5:30に起きてあせる。そんな早起きしたら、午前中から昼寝してしまうからだ。なので「お外まだ真っ暗よ」と言って、どうにかもう一度寝かしつけた。今日は香ちゃん親子がうちに遊びにくる。朝9時すぎから始動。息子はYくんがうちにくるのが楽しみでたまらないらしく、「いっしょにこうえんいく〜」とはりきっている。二人は年齢が近いだけではなく、ウマが合うので、けんかになることもほとんどない。妹ちゃんはまだ寝返りができないので、ソファにころがって手足をばたつかせているだけ。「はあ〜〜(ハート)息子にもこんな時代があったっけ…」とうっとりしてしまう。頭上にぶらさがっているくじらのモビールを、ただ目で追っているだけだったあの頃…(ハート)。しかし断言できる。意思疎通がとれるようになった今の方がだんぜん楽しい、と。お昼は、ツナとコーンとアスパラのパスタを作った。すんごい手抜きなのに、Yくん(2歳半)に「おりょうりじょうずだね」と言われて逆に申し訳ない気分になる。Yくんの声は子どもらしくて可愛く、それにくらべると我が息子のハスキーボイス具合がきわだつ。
夜、一ヶ月ほど前に作って冷凍しておいた餃子を焼いたら、霜がおりていたせいで、何個か皮がべちゃべちゃになってやぶけてしまった。どうせ息子が食べるときは小さく切り分けて食べるしいいよね、と、形がくずれたやつを息子にあげようとしたら、「ぎょうざ、ちゃんとしまってるやつちょうだい」と言われた。そうだった…我が家で一番きっちりしてるのが彼だった。
今夜息子が寝たあとは、リンデンフラワーのお茶をのんだ。明日からいよいよ保育園だ。

3/30 SUN

昨夜遅くふりだした雨、そして風。さいわい桜はまだ三分咲きくらいなので、花散らしの雨にはならなかった。
めずらしく、3人とも朝の9時くらいまで寝て、パン、おにぎり、パンケーキ、フレークを全部ちょっとずつ、というよくわからない朝食を食べた。
アキは午後から卓球の練習に行ったので、わたしは家のそうじ。それから息子と図書館へ行き、パルコープのお店に買い物に行き、帰ってきた。おととい香ちゃんが作ってくれた豚とキャベツ丼がおいしかったので、真似して作ってみたら、またしても息子はすごい勢いで食べた。三色丼のときもそんな感じなので、そぼろがとにかく好きみたいだ。レタスと大根と絹豆腐としんこ(イカナゴの稚魚)のサラダにトマトとかまぼこも添えた。それからしんこと同じく季節もののホタルイカをからし酢みそで。
息子は昼寝をしなかったので、20:30には寝てしまった。なんだかぽっかりと浮かんだような春の夜の時間がせつなく、あたたかいお茶がのみたくなる。このまえ「あさイチ」で見た95度で紅茶を淹れるというやり方をためしてみたら、本当に苦みがまったく出なくて、アキも「おいしいね」と言った。

3/29 SAT

うすぐもり。しかし気温は高い。天気予報では「午後から雨」みたいなことを言ってたけど、雨はふらず、むしろ陽ざしがとどいた。スカーフ巻いて歩くと暑い。
今年度の英会話バイト最終日。4月以降のオファーは今のところ受けない方向なので、もしかしたら今日が本当に最後になるかもしれない。最初のクラスに「おためしレッスン」生徒さんの男の子がいた。とてもシャイであまり発言なさらない方だったが、「沖縄に旅行したらどんな楽しみ方ができる?」という話題のときに、「昆虫を探せる」というめずらしい答えが返ってきたのでわたしをふくめ、みんなが はっ となった。「甲虫(こうちゅう)とかちょうちょとか?」ときいてみると、「甲虫(beetles)ですね!」ときっぱり。「昆虫好きなの?」とたずねると「はいっ!」と目を輝かせた。レッスンじゃなかったら、沖縄の昆虫の話をもっとくわしいところまできいてみたかったな〜。
2つめと3つめのクラスでは、「10年後の理想の自分」について語る。火曜日の生徒さんは、みな学生さんだったけど、今日はほとんど社会人。年齢層は40〜50代が多い。子どもや若い人の夢は、実現する可能性の高さにおいても、その純粋さにおいても、まともに目があけられないくらいきらきらしている。われわれ大人が逆立ちしてもかなわない。しかし大人、つまり数々の挫折を経験してきた人たちがそれでもなお描く夢は、いぶし銀のようなふかみがあり、心がゆさぶられた。夜、寝床でみんなの顔と語られた夢を思い出して、じんわりと涙がにじむくらい。

3/28 FRI

初夏のような晴れ。陽射しはきついが湿度はあくまで低く、過ごしやすい。
香ちゃんの実家に遊びに行く。息子と同い年の長男Yくん、そして1月にうまれたばかりの長女Wちゃんそろってお出迎え。ちいさい赤ちゃんが同じ空間にいるだけで癒される。息子は初めもじもじしていたが、Yくんのおもちゃを借りて、途中からマイペースに遊んでいた。YくんはYくんで別の遊びをしており、「二人で遊ぶ」という感じではなかったけど、ある意味とても男子っぽい。香ちゃんが作ってくれた豚ひき肉とキャベツのどんぶりが美味しかった。
香ちゃんは高校の2年先輩だけど、その頃から(先輩という感じではなく)友人として付き合っていた。Diana(カナダからうちにホームステイにきてた留学生)と遊びに行って、一緒にお好み焼きを作ったりうどんを打った記憶がある。写真もある。そしてなぜかそこにアキもいた。みんなひっくるめて仲良かったのだ。ディアナにも2歳か3歳の息子がいるので、いつの日かみんな子連れで再会できる日がくると楽しそうだ。ちなみに香ちゃん一家は、だんなさんの仕事の都合で、今年後半からブラジルのサンパウロに住むことに! 2,3年かと思いきや、長ければ10年とかいうスパンになるそうで…。彼女はヒンディー語科専攻でインド留学もしていたし、アフリカのセネガルに1年くらい住んでたこともある。今回のブラジルも、「ノリでがんばる」とおっしゃっている。
午後は、じゅりが遊びにきた。息子は、赤ちゃんの頃からじゅりが大好き。「じゅりねえさん」と呼んで慕っている。今日は、ゼリーまで買ってもらって、さらに好感度を増していた。一緒に公園に遊びに行き、おやつの「おにぎりせんべい」をみんなで食べる。じゅりはジャンクフードが好きなので、これも絶対好きだろうと思って多めにもっていったら「おにぎりせんべいやん!これ私昔からめっちゃ好きやねん。保育園行ってたときおやつにこれ出て、好きすぎて無意識で隣の子の分まで食べてしまってん。ほんであとから気づいて『あ…ごめん!』って謝ったら『べつにいいよ』ってゆるしてくれた」というどうでもよすぎる話をきかされる。じゅりは先日まで2週間、小笠原諸島に一人旅に行っていたらしく、その話はおもしろかった。ザトウクジラのおかあさんが子どもにジャンプを教える瞬間にめぐりあえたようで、「こどものクジラがほんまにおかあさんの真似しててさ!ほ乳類なんやな〜って思ったわ」とのこと。

3/27 THU

昨日いちにちかけて降った雨が朝方はまだ残っている。雲も、地面の水たまりも。午後からさあっと晴れてきた。
そんな午後にもったいないけれど、大日のイオンモールへ買い出しに。保育園に必要なものもろもろ。肌着とか服が中心。あまり最初に買って失敗するのも嫌なので、様子を見ながらふやしていくつもり。息子は1時間以上カートに乗らずに、ひろい店内を一緒に歩き回ってくれた。成長を感じる。が、さすがに疲れたのか、無印の店でふと見ると、勝手に買い物かごをもって、あらゆるものを入れていた! わたしも歩き疲れたので、ミニドーナツを買って、休憩用のソファにすわって二人で食べた。そして元気を少し回復し、発見したトーマスのカートに息子をのせて、ガラガラと食料品売り場へ移動。家に帰る頃には日が暮れていた。モールは広すぎて、目当ての店に行くまでにたくさん歩かないとだめだから大変、と思ったが、物理的に歩き回って限られた選択肢の中から選ぶので、実はそんなにしんどくない。(人混みはつかれるけど、今日は平日なのでそれほどでもなかった)ネットで買い物してても、1時間とか平気で経つし、しかもそのあいだ姿勢は同じで肩が凝る。そして選択肢は無限というかなりきつい条件だ。自由というのは案外きつい。
夜は、鍋。千絵ちゃんのお母さんがわざわざ送ってくださった湯豆腐がメイン。やわらかくとろとろ。原材料に「ふくゆたか」(九州産大豆)とあって、なつかしさでいっぱい。今日モールからの帰り道は、空気がひんやりとしていた。こんな春初に、糸島の海沿いの道をドライブしたらすごく気持ちがいいのだ。

3/26 WED

朝から夜まで雨。
母やとよみさんにも協力してもらってためこんでいた牛乳パックを使って、いすを作る。六角形のオーソドックスなやつ。24個のパックを切り開き、三角錐に組み替え、中に新聞をつめてふたをして、ユニットをつくってゆく。これがまあけっこう大変で、何時間もかかった。でも、はさみを持たせてもまっすぐ切れない、という不器用なわたしをもってしても、無事どうにかかたちになったので、時間はかかるけど「簡単」だと言える。これにぴったりのカバーを母が以前くれたので、すぽっとかぶせて完成。息子は最初は新聞をつめるのを手伝ってくれていたけど、すぐ飽きて、逆に作ったユニットを破壊しはじめた。息子のための雨の日しのぎ遊びのはずなのに、わたしが真剣になりすぎ、破壊しようとする息子に「なにしてんの!!あかんって!!」とマジギレしまくり、完全に本末転倒。
夜はいわしハンバーグ。いわしをたたくところから作った。豆腐もまぜてふわふわに。息子は魚も好きなので、喜ぶだろうと思ったら、ハンバーグのかたちをしてるのに香りが全然違うことにものすごく警戒。あろうことか「ごみばこのにおいがする…」。青魚の匂いをこどもなりのボキャブラリーで表現するとこうなりました。でも「絶対おいしいから!」と半ばむりやり食べさせてみたら、やはり気に入り、すごい勢いで完食。

3/25 TUE

晴れ、でもなんとなく雲があって、湿度が高い、それに風もつよい。けどあったかい。
息子は最近バナナを自分でむく。でも、まだ完璧ではない。真ん中までむいて真ん中まで食べた段階で「バナナがおうちに入っちゃった〜」と言っていた。
英会話バイト。火曜日のクラスは最終レッスン。自分の将来について話す、というユニットだったので、「10年後の自分」を具体的に想像して話してみる。職業、住んでる場所、家族構成、ペット、趣味、よく旅行に行く場所など、具体的に考えてもらった。生徒さんはみんな高校生か大学生。彼らが描いた未来は、全部実現する可能性がある。そう思うと、わくわくした。そして、若い人たちの夢の踏み台となる教師という仕事のすばらしさにうたれた。わたしは単なるバイト講師だし、今の時代「教師」といえばなんだかネガティブなイメージがつきまといがちだが、やはり本来は尊い仕事だ。生徒はみな自分を通りすぎてはばたいてゆく、そこに一抹のさみしさはある。しかしそれでよい、自分を踏みこえていけ、ずっと遠くまでいけ、自分が見られなかった景色を君たちはみるんだ、と祈るような気持ち。もちろん親が自分の子に対してそう思うのは当然だが、教師は、他人の子に対してそういう仕事をする。
夜ごはんは、海老とアスパラの炒め物。アスパラがやわらかかった。それから、じゃがいもとソーセージとブロッコリーのトマトスープ。
プロフィール

織田 りねん

Author:織田 りねん
<おりた りねん>

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