12/24 TUE

夕方から、みさき親子がきて、一緒にクリスマスパーティしよう!という計画があったので、朝からサラダやグラタンなど作る。ケーキは、昨日作ったスポンジに、食後みんなでかざりつけする予定。しかし! 午後2時頃みさきから連絡があり、「たった今、保育園から電話あって、そうちゃん39℃の熱があるから迎えにきてくださいって……(泣)」出ました、子どもの得意技、「当日になって熱を出す!」などと言ってる場合ではない。子どもたちも楽しみにしていたのはもちろんだけど、誰よりも楽しみにしてたのは、みさきである。1歳と3歳の母、という大変な時期な上、だんなさんの仕事も手伝っていて、毎日本当にがんばっている彼女。ものすごくがっかりしていたので気の毒になり、グラタンとケーキのおすそわけに行くことにした。息子を母にあずけて、わたしひとり車で向かう。めずらしくラジオ(802)をつけて運転。日本ではどうしても、クリスマスといえば「恋人たちの日」であり、それはそれでわるくないと思うし、欧米のクリスマスだって、実際に教会に行く人は少ない。けど、あちらのクリスマスは、浮かれた雰囲気の底に、ひとすじ、とてもしずかな川が流れている。ふだんは信仰なんて顧みない人たちも、どこか、すこしやさしくなるような。はからずしも「熱を出した息子を看病するママに、グラタンとケーキを届ける」ことになったわけだけど、どんな華やかなイルミネーションやパーティより、この一人のドライブが、いちばん本来のクリスマスらしい気がした。おかげで、わたしも、しめやかな気持ちになれました。そうちゃん、早くよくなってね。
みさきとわたしは2歳からの幼なじみだが、当時毎日一緒に遊んでいたもう一人のメンバーがいる。彼女の名は「みえ」。東京在住なので、わたしが東京にいたときは何度か会った。今日は彼女の誕生日。何してるのかな、とふと思ったのだが、みさき情報により確認できた。「明石家サンタ」にサンタの格好で出演していた(注:マスコミ関係の仕事はしているが、タレントではない)。どうやら毎年出演している模様。
アキが普段より早く帰ってきたので、結局わたしと息子とアキという「いつものメンバー」で、ローストチキンと、グラタンを食べる。あとは、コーンスープと、定番のごぼわかサラダなど。ケーキも食べたかったけど、おなかがいっぱいで、明日に持ち越すことになった。グラタンとケーキを届けたとき、みさきがわたしに、といってくれたつつみの中には、カラフルであたたかそうな靴下が入っていた。うちの両親からも、息子に、とウールのセーターをもらった。

12/23 MON

祝日の月曜日。快晴。ふとん干しを買ったので、こういう日はやったー!と、毛布もふとんもぞんぶんに陽にあててやる。洗濯物も、普通のとデリケート洗いのと両方まわして、ベランダいっぱいに干しまくると、なんだかそれだけでとても充実した気持ちに。
ここに越してきてから、コーヒー豆屋さんジプシーをしているアキが、今日は東大阪に豆を見に行く、というので、息子も連れてってもらう。車だとチャイルドシートにのせられてるだけなのでつまらないだろうけど、電車で行くと、それだけでひとつのレジャーになる。家が空っぽになったので、そのあいだにわたしは掃除。それから、少しだけ小説を書く。一段落ついたところで、ちょうど二人が帰ってきたので、お昼ごはん。
午後は、とよみさんの家におじゃまして、明日のための、スポンジケーキを作る。わたしと息子も手伝った、と書きたいところだが、99%の作業をとよみさんがして、わたしと息子は眺めているだけであった。(それも、息子は途中でアキとストライダーで遊びにいってしまった。)晩ごはんに出してくださった蒸しガニを息子が信じられないくらいに気に入って、何もつけずに白いごはんを混ぜてものすごい勢いで食べていた。
数人から「住所教えて」とメールが届く。年賀状の季節。

12/22 SUN

午前中、予定がぽっかりあいたので、少し遠出をしてみることに。丹波篠山へ。丹波篠山については、「チルドレンズミュージアム」があることと、河合隼雄の出身地、というかなり偏った情報しかもっていないわたし。アキも「お酒と黒豆」というかなりばくぜんとしたイメージ…。しかも調べるとミュージアムは冬期は閉鎖されているとのこと。調べている時間もあまりないので、とりあえず車に乗って出発。中国道をまっしぐら。1時間半くらいで到着。やっぱり大阪より寒くて、雪がちらついていた。そして山の天気はどんどん変わり、雪かと思えば晴れて、晴れたと思えば曇る。城下町を少し歩いたあと、そのへんのうどんやさんに入って、猪肉そばを食べる。甘い味噌味で食べやすく、からだがあたたまる。息子はひじきごはんをぱくぱく食べていた。その後も酒造などを少しぶらつき、丹波焼きも見てみる?と窯元のある地区に行ってみたが、今まで行ったことのある窯元(佐賀と島根くらいだけど)にくらべて、閉鎖的な雰囲気がただよっていて、しかも日が暮れてきて冷え込みも増してきたので、帰ることにした。事前のリサーチやガイドブック無しで歩くのは楽しいけど、時間に余裕がいるし、子連れだとひとつひとつの行動に時間がかかるので、かなりピンポイントで的をしぼって行かないとだめだな。次は、春、ミュージアムがあいてるときに行きたい。
夜は、お惣菜の唐揚げを買って、カツ丼ならぬ、唐揚げ丼にした。
なんだか最近の「ちびまる子ちゃん」の脚本のキレは、前よりかなり良くなって、初期の(さくらももこの原作時代)ものと遜色ない話が多くなった気がする。一時期、妙に暗い雰囲気になって(原作も12,13巻以降暗くなったのでそれを反映したのかもしれないが)オチも微妙だったので、(初期〜中期)まる子ファンとしてはうれしい限りである。

12/21 SAT

土曜日。今年の英会話バイトは終わったので、今日はおやすみ。息子とストライダーで図書館へ行く。息子の絵本を見に行ったのだが、ずいぶん前に予約していた志村先生の初期の作品集が届いていた。本当はぜひとも購入したいところだけれど、絶版になっていて、古本では数万円の値がついているので、とりあえず借りることにした。サイズとしては、昔の「フエルアルバム」のような正方形で、厚みも重さもそれくらい。両手で持っても、かなりずしっとくる。家に帰り、ひらいて驚いた。最初に、本物の裂(きれ)がはりつけてある。先生が織ったものだ。数十年前のものだけど、絹のかがやきは失われておらず、光をうけてつややか。藍から白へのグラデーションに、少し赤みがかった透明感のある茶色の十字。これまでにも、写真で何度も見たことがあったし、妹とギャラリーに本物の着物を見に行きもしたけれど、実際に手でふれて裂の感触をあじわったのは初めてだったので、胸が高鳴った。
引っ越してきて以来、風呂場の換気扇の調子が悪かったのだが、最近あまりにも轟音がひどいので、今日の夕方大阪ガスの人が見にきてくれた。老朽化して、ベアが欠け、スムーズに回転しなくなっていたらしい。新しいものと取り替えてもらって、とても快適になった。これで静かな新年を迎えられる、と書きたいところだが、起きているあいだ中、常に歌をうたっているかしゃべっている2歳児がいるので、それは不可能である。

12/20 FRI

12/20 FRI
雪がふるかも、と天気予報にいわれるくらいの寒さ。でも負けずにストライダーで公園へ。手袋はめて、と言っても「いらない~」といって、はめてくれない。「子どもは風の子」という言葉が脳裏をよぎる。
午後は、息子が昼寝からどうしても起きなくて、結局ずっと家にいた。昨日、心斎橋を歩いたとき、華やかなかざりと商戦、人々の浮き足立った様子を見て、「ああ世間はクリスマス、そして年末なのだな~」と実感した。子どもと二人で部屋にいたり、ただ公園に行くだけの日々だと、季節自体のうつりかわりはよくわかっても、世の中の動きのようなものを肌で感じることは少ない。(週に2回英会話で生徒さんたちとふれる機会くらい)そういう激しい流れの中に身を置くと、疲れるし、途中でふと、「自分がしたいことっていったい何だったんだっけ」と迷うこともある。なので、今のわたしみたいに、その流れから数歩引いたような場所にいれば、ある意味で「守られている」ので、迷いは少ない。そのかわり、次元を飛び越えるようなジャンプは、なかなか望めないだろう。その流れからどうにか抜け出したくて、もがきにもがく、というような必要がないからだ。今は、できれば自然の美しい田舎に住みたいと思っているし(昔は都会に住んでいたかった)どうでもいい情報に振り回されずに、おだやかに自分のペースで制作をつづけることは理想。でも、自分のペース以外のもの(プレッシャーやストレスなど)があってこそ、うまれる力があることも事実。今現在のわたしは、世の中の流れからはじゃっかん取り残されつつあるものの、息子がいるおかげで、「自分のペースっていったいどんなペースだったっけ?」と思い出せなくなるくらい、他人のペースに支配されているので、それによる圧力(ストレスとまではあえて言わないが)をうまく利用することが、とりあえずベストだと思われる。自分以外のペースに巻き込まれることでしか、おそらく次のステージにいけないし、自分のペースを守るということは、他人に自分のペースに合わせていただいている、ということなのだから。
12/8のの日記に「海の月」と書くくらげについて書いた。浮いているくらげが月のように見える、という発想の元になる視点が「海の底から見た」ものだと。でもそのあともう一度考えて、もしかしたら、船の上から見て、海上に月が浮かんでるみたい、ということかもな、と思い直した。ロマンチックなのは、やっぱり前者だけれど。

12/19 THU

朝から息子と電車に乗り、天満橋でとよみさんと待ち合わせ。息子をパスし、わたしは香衣ちゃんと会うため、心斎橋へ。
待ち合わせまで少し時間があったので、ドトールでコーヒーを飲みながら、読書。ただ「時間をつぶす」ために読書するなんて、最近ではまず持ち得ない宝石みたいな時間。「一茎有情」をよみすすめた。
香衣ちゃんと、昼食を一緒に。今日は和食。ランチセットは品数多く、どれもダシがきいていて美味しかったが、うしろのおばさん二人が、えげつない離婚話をひたすら自慢げに話し合っていて、わたしたちの会話が途切れると大音量のラジオのようにその声が飛び込んできて、二人で何度も目を合わせては苦笑した。でも、自分たちの話に夢中になると、そんな大声であってもきこえなくなるものだ。その後、香衣ちゃんお気に入りの店だという、ココア専門店に移動。田辺聖子の世界に出てきそうなメルヘンテイストのおばちゃまが、数十年前からやってらっしゃるみたいだ。色んな種類のココアがあって、迷ったけれど、わたしは一番スタンダードなものにした。香衣ちゃんが選んだラム酒入りのもひとくち味見させてもらった。あまくて、あたたまる。窓際で隅っこ(妙に落ち着く)のせまいテーブルで、時間を忘れて話した。何も出し惜しみをする必要がない友人との会話は楽しくて、いつまでもつづけばいいのに、と思った。二人の共通の友である千絵ちゃんに写真を送ろう、といって、二人で肩寄せ合って携帯のカメラで撮った。そうやって友達と写真を撮ったのなんて、本当に久しぶり。それにしても、絵をかく「千の絵」の千絵ちゃんと、服を作る「香る衣」の香衣(かえ)ちゃん、二人とも本名っていうのがすごい。
帰り、待合室で電車を待っていると、目の前に中学生の女の子が6人すわった。そして、誰かのおみやげである、いろんな種類のポッキーを、わけあって食べはじめた。抹茶味とか、いちご味とか、ぶどう味とか色々あるみたいで、とてもカラフルな光景だった。
わたしが出かけている間、息子はとよみさんに海遊館に連れて行ってもらったそうである。しかもその後、京阪のトーマス電車にも乗せてもらい、最寄り駅でピックアップしたときは、「タコさんみた、カニさんみた、おさかなみた!トーマスとパーシーのった!」と大興奮であった。わたしでも、そんな一日中息子と二人きりで外出したら疲れるのに、息子が喜ぶなら、と連れて行って下さったとよみさんには頭が下がる。
夜は、ピエンロー。予定してあったので、昨夜から冷蔵庫で干し椎茸のダシをとっておいた。

12/18 WED

朝から雨。息子の体調はほぼ戻ったけど、寒い上に雨は全然やみそうにないので、外出はしないことにして、作り置きしておきたかった、ミートソースなど作って冷凍。息子は、最近はつみきでよく遊んでいる。つみきと、プラレールの新幹線。トーマスの絵本の真似をして「だっせん!ウーシュー!(←機関車のやつらが動けなくなって困ったときなどにあげる声の日本語訳)」などと言ってひとりで遊ぶ。ひとり遊びしてくれる時間が長くなってきたので、こちらは非常に助かっている。
午後、さすがにずっと家にいると飽きてきたので、息子にレインコートを着せ、実家へ移動。息子をあずけ、その間に、わたしは所用をすませに駅前へ。先日、久しぶりに使おうと思ったキャッシュカードの暗証番号(アキ名義)を忘れて、何回かトライしたのだが、結局思い出せず、昨夜アキにきいて確かめたので今日もう一度トライ。が、すでに先日の時点でロックがかかってしまっていたらしく、「再発行してください」とのこと。アキ本人が行かなくてはいけないので、迷惑をかけてしまうことになる。申し訳ないな〜としょんぼり歩いていたら強風が吹いてきて、傘がブンっと裏返り、あわてて戻したけど、骨が一本折れてしまった。あ〜あ…と、顔にたて線(まる子)状態。でも仕方ないからその傘で頑張ってスーパーに行ったら、定休日……。とことんツイてない日であった。でも、一度道でつるっとすべりかけて、どうにか転ばなかったので、その点は自分で自分をほめたいです。
夜は、さわらの浸け焼きにシソをのせたもの、おでん、ブロッコリーとベーコンの温サラダ、カレースープなど。さわら以外は、すべて残り物。父と弟が外食なので、母もうちで食べていった。

くるみとフルーツ

フロレスタでのキャンペーン、
「10のドーナツのお話~クリスマスまでの贈りもの~」は
クリスマスイブをもって、最終日となります。
12/24(火)は 『くるみとフルーツ』の日。
このドーナツだけは、定番ではなく、
クリスマスのためのドーナツです。
10話目の、冬の森に迷いこむ男の子の話。
nakabanさんの挿絵では、
ドーナツを分け合う男の子二人のまんなかで、
もみの木が光っています。


詳細は ココ
このページで、これまでのお話をダウンロードできます。

12/17 TUE

朝、千絵ちゃんと絵本についてスカイプ。彼女がイラストレーターの友人から受けたという各ページごとの具体的なアドバイスについて色々話し合う。すべて的を得たものばかりで、それでいて、我々二人では気がつかなかったことだったので、非常に感銘を受ける。何かを作るとき、その世界の中に入り込み、五感をそばだてる自分と、その世界の外側にいて、冷徹な目で眺めている自分と、二人の自分が同時に存在するわけだけど、その二人はつねに磁石のように引き合おうとするので、距離をたもちつづけるのがとても難しい。精神的にも肉体的にも、体力、そして集中力がいる。
スカイプ後、自転車の後ろに息子を乗っけてパン屋へ。昨日行ったのとはまた別の、何年か前に妹に教えてもらったパン屋。そういえばそこも、かたくてどっしりしたパンが充実してたなあと思って。数年ぶりに行ってみたけど、健在。いくつか買って、公園へ。息子がいつもおやつを食べる遊具が運悪く「ペンキ塗り立て」で立ち入り禁止。絶対同じ場所で食べたい彼はガーンとショックを受けていたけど、しばらくするとあきらめてベンチにすわってくれた。焼きたてのバゲットは、しっかり穀物の味がして、なんにもつけなくてもかみしめると甘い。息子もぱくぱく食べていたのだが、途中ハトがきて、「はとぽっぽに(パンを)あげる」と言い出したので、断固として「だめー!」と言った。そのへんの食パンの耳とかならまだしも、わざわざ買いに行った焼きたてのパンをハトなんかにあげてたまるか。公園にはでかでかと「ハトにエサをやるな」と書いてあったし。
英会話バイトなので、夕方息子をお風呂に入れる。少し早めに実家にいって息子をあずけ、クリーニング屋に自転車でダッシュ。坂の上にあるので、車を使えばラクだけど、基本的に自転車が好きなので、ひとりみ(息子無し)だったらだいたいどこでも自転車で行く。帰り道、とてもなつかしい人に会った。もう81のおばあちゃんになっておられた。彼女の口から、これまたなつかしい同級生の近況などきき、感慨にふける。ふけりすぎて、駅についてから、サイフと携帯を実家に忘れたことに気がついた。ICカードに必要金額ぴったりが偶然チャージされてたので助かった。今日のレッスンユニットはビジネスシーンで、高校生の生徒にはハードルが高いのに、よりによって「相手が不在だったので、電話に出た人にメッセージを残す」という内容。高一の彼女たちは、「家電を使って、友達に電話をかけたことがない」という。ということは、「あいさつをして、自分の名を名乗り、話したい相手の名を告げ、もし不在ならば伝言を託す」という行為自体に馴染みがないので、そこから説明しなくてはならず、大変だった。「じゃ、携帯同士でもいいや。どういう用件のときに、友達に電話する?」ときいたときに、全員が「電話はまずしない。宿題や時間割確かめるのも、テスト勉強でわからないところを訊くのも、恋話も、とりあえずぜんぶ Line」と答えたときには、めまいがした。隔世の感。

12/16 MON

朝から、小児科へ。福岡、堺、あと今住んでいる地元でも、2,3軒ずつ行ってみてるので、大学病院系の大きいところと個人病院を合わせると、計10軒の小児科を経験したことになる。それに加えて、(小児系の)歯科、耳鼻科、皮膚科、形成外科、整形外科などを合わせるとかるく20軒を越える。となると、いやでもいろいろなことがわかってくる。予約システム(と混み具合)、駐車場、院内処方の有無、清潔さ、そして一番大切な、医師とスタッフの雰囲気。今日のところは、 駐車場、院内処方あり、スタッフもにこやかだったけど、肝心の医師がかなり感じ悪かった。こどもに対して笑顔のひとつでも見せたらどう?って言いたい。そして、水薬がにがてな息子に対し、「水薬飲めなかったら、選択肢が減ってしまってベストの薬が出せない」と言っていたが、今まで行った9軒の小児科でそんなことを言われたことは一度もない。あんたの勉強不足やろ、という言葉がのど元まででかかった。もう二度と行かない。ふう、小児科ジプシーはまだつづく。今日、唯一、その病院に行ってよかったと思ったのは、そこの近くのパン屋で買ったパンが、とても好みだったこと。今までもそのパン屋の存在は知ってたけど、なんとなくいつも通り過ぎていて、こういう機会がないと立ち寄らなかったと思う。去年オープンしたばかりだそうだ。パン屋の名前も、センスが良い。
夜は、おでん。昨日もらってきた大根を2本まるまる使った。お昼のあいだに作ったので、夜にはあじがしっかりしみこんでいた。大根は口に入れるととろけるくらいやわらかい仕上がり。

12/15 SUN

とよみさんが、とある事情でしばらくの間、奈良の月ヶ瀬にある家庭菜園をあずかることになったそうで、野菜作りに興味津々のわたしとアキも一度見に行かせてもらうことに。うちから車で一時間ちょっと。「月ヶ瀬」って、まるで昔話に出てくる土地の名前みたい。奈良の北東にあり、三重の伊賀市、京都の南山城村に隣接している。小さな集落だけど、お茶で有名なところらしく、刈り込まれた茶畑が次々にあらわれる。車がどうにか入れるくらいの細い道を通って、畑に到着。山々がすぐ近くにせまっていて、ひろびろした気分になれる。今の季節は大根と白菜がメイン。長靴をはいて、手袋をはめ、とりあえず一列分、大根を抜くのをお手伝い。おもしろいくらいすぽっと抜ける。小さいものは、息子が一人でも抜けた。やわらかい土の上を長靴で歩くのも、大根を抜くのも、抜いたあと穴ができるのも、ぜんぶが本当に楽しかったようで、息子は目を輝かせてはりきり、寒さも忘れてはしゃぎまわる。その場で皮をむいてもらってかじってみると、鮮度ばつぐんなので、辛みがこれっぽっちもないどころか、むしろあまい。炊いたのでも食べない息子が、自分が抜いた大根だということで、まったく嫌がらずに生のままかじりついていたのには驚いた。アキははしごを使って、そのへんになっていたゆずを収穫。
以前手入れをされていた方が残していった小屋があるので、そこで、お昼。とよみさんが持参してくださったおにぎりと、カップラーメン。とよみさんが「普段はカップラーメンは買わないけど、アウトドアではお湯注ぐだけで簡単だし、あたたまる」とおっしゃっていて、ほんとにその通りだと思った。気候が良いときは、ここでバーベキューとかもできるみたい。
息子が眠たそうにしだしたので、大根を30本くらい、まるままの白菜を2つ、ゆずをたくさん車につんで、我が家は引き上げる。白菜は、実家とうちとで1つずつ分け、大根も2,3本ずつ。残った大根は、うちの母のご近所ネットワークにより、一瞬ではけた。採りたての野菜をこんなにたっぷりと、ああ、しあわせ。畑の中にいると、なんか細胞が喜ぶ感じでわくわくしたし、アキも息子も同じように楽しそうだったので、またぜひ行きたい。
風邪気味だった息子を吹きさらしの畑で遊ばせてしまったからか、夜になるにつれ悪化して、咳がひどくなり、寝苦しそうだった。まだここでは、心から信頼できる小児科に出会っていない。明日は同じマンションのママからおすすめされたところに行ってみるつもり。

12/14 SAT

この冬いちばんの冷え込み。でもきれいに晴れているので、外を歩くとつめたい空気が気持ちいい。やっぱり東京や大阪の冬はいいなあ。(福岡は日本海側なので、冬はけっこう曇りや雨が多かった)
わたしが英会話バイトに行っている間に、アキと息子は、市が主催のもちつきに行っていた。親子20組限定らしいので、たくさんもちをつかせてもらえるのかと思いきや、大人が全部やってしまって、全然楽しめなかったそうだ。市とか、そういう行政が主催になると、なんでもかんでも「安全第一」になってしまって、もはや一体なんのためにそのイベントを行っているのかわからないときがよくある。子どものため、というのは名目だけで、結局自分たちの身を一番に守りたい、というのが透けてみえる。それにくらべると、先週行った地元の町内会のおもちつきは本当に良かった。大人が、「子どものため」とか変な名目なく、まず自分たちが力一杯楽しんでいて、その楽しさが子どもにも伝わって、結局みんな楽しい、という素敵な循環ができていた。
夜は、お好み焼き。牡蠣を少しだけ買って、カキオコにしてみる。キムチも一緒に焼いたらかなりおいしかった。チャレンジ精神を発揮して、酒粕も少し一緒に焼いてみたけど、それはいまいち。息子のは、牡蠣もキムチもなしで、チーズだけのせて。直島に行くとき毎回のように立ち寄っていた、日生(ひなせ)のカキオコ、また食べにいきたいね、とアキと話した。

12/13 FRI

非常に寒い。そのうえ雨。仕方ないので、午前中は家にこもる。ジャングルジムに毛布をかぶせておうちごっこをしたり、絵本を読んだり。この前借りた絵本の中に変わったのがあった。「ぼく、ムシになっちゃった」。カフカの「変身」を下敷きにした絵本らしい。文章が無駄に長い上、ちょっとコンセプチュアルすぎるので、わたしの好みではなかったが(借りるときは中身を見ずに表紙だけ見て「ジャケ借り」することが多い)、息子にはタイトルがおもしろかったらしく、何度かタイトルコールしていた。イラストレーションはいかにもヨーロピアン。
Eテレの子ども向け番組で流れていた童謡『旅愁』をきいて、なんだか賛美歌のようなメロディだな、と思う。調べてみると、作曲者はアメリカ人だった。それから、「もみじ」の歌詞の美しさにあらためて感じ入る。特に2番。
志村先生の本をあらたに2冊購入。「織と文」と「一茎有情」。「織と文」は、着物の写真が息をのむほど美しく、「一茎有情」は宇佐見英治氏との対談と往復書簡。志村先生のどの本を読んでも、「この文章は……」と感嘆して、ここに引用しようと思うのだが、あまりにそういう箇所が多すぎてきりがないので、結局書かずにここまできてしまっている。そういえば、去年の冬は「カレン・ブリクセン」の著書(和訳されているもの)をひたすら読んでいた。寒い季節に、一人の作家の本にぐっと集中したくなるのは、なぜだろう。冬、巣ごもりして、秋に収穫した木の実や果物を少しずつかじりながら、つみあげた本を読む、というは、かなり理想的で素敵なイメージ。現実にはなかなかそうはいかないけれども。

12/12 THU

朝から、香ちゃんが長男Yくんを連れてうちに遊びにくる。電車、バス、つみき、ままごとセット、ジャングルジムなど、うちにあるおもちゃ総動員で、うちの息子と二人していもむしみたいにひっつきあって、遊ぶ。途中お弁当箱(おもちゃ)の取り合いで、ちょっとしたけんかもありつつ。うちの息子が誰かとけんかをしてるのを見たのはもしかして初めてかもしれないが、かなり冷静な子だということが判明した。本当に使いたいもの以外は、とられても黙って見逃しているし、本当に使いたいものをとられても、泣かないどころか一言も声をあげずに、黙って、ぎゅっとにぎっているだけ。福岡のプラザでもそんな感じだったけれど、あれはまだ小さくてお兄ちゃんたちに反抗できないだけかな、とも思っていた。これは、わたしの教育の賜物などではなく(むしろわたし自身はまったく冷静なタイプではないので)、完全に彼自身がもってうまれた性質だろう。Yくんもおだやかな性格なので、そのお弁当箱の一件以外は、二人で楽しそうに遊んでいた。
これを書いて思い出したことがある。息子がわたしのおなかに宿って9週目のことだ。福岡で、どの病院に行けばいいのかわからず、てきとうに選んだ病院で、こころない一言を言われた。「まだ心音がきこえないから、まあもしかしたらだめかもね」みたいなこと。初期の流産はよくあることなので、それは事実である。でも、言い方がすごくぞんざいで、初めての妊娠で色々不安定になっているわたしは、とても傷ついた。一人で誰もいない家に帰って、ソファに寝転んでいたら、涙が出てきた。そのとき、ふと誰かが自分の左上にやってきたのを感じた。そしてその人は、「心配しなくても大丈夫」というメッセージを伝えてきた。こどもではなく、青年、という雰囲気で、すごくおおらかなたましいだった。おなかに宿った時点で、うまれてくる子どもは男の子だとなぜかわかっていたので、ああたぶんこれは息子がきてくれのかもな、と思い、急にこころがやすらかになった。今なら確信できる。あのおおらかなやさしいたましいは、間違いなく息子だった。
昼ごはんは、みんなできつねうどんを食べた。来月出産予定の香ちゃんのおなかはぱんぱん。そういえば、彼女のおなかの子が5ヶ月か6ヶ月の時点からずっと、Yくんは「あかちゃんは おんなのこ」と言っていたそうな。そして、のちのエコーで、本当に女の子だったことが判明したとのこと。母子ともにすこやかにうまれてくることを、心から祈っている。それにしても、こどもを宿している女の人の独特の美しさは、本当につややかだ。わたしが知っている香ちゃんは、とてもアクティブな人だけど、今はその動的なパワーが、波の立たない海のようなしずかな強さの中に、すっぽりとおさめられている感じがした。その内側に向かうエネルギーが鏡のように反射して、外側にもれでた美しさ、かもしれない。

12/11 WED

朝から風が強くて寒い。晴れていたけど、午後にわか雨があって、雲がすごい早さで動いていた。雲が動くと、その切れ間から太陽が顔を出したり隠れたりするので、紅葉している山の色がどんどん変わって、見飽きない。
福岡から、ゆず胡椒が届いた。本当はこの前アキにおみやげに頼んでいたのだが、忙しくてお店によれなかったそうで、アキの後輩がわざわざ送ってくれたのである。3月まで住んでいた家の近く(西新)にある「順平」というお好み焼き屋さんが手作りしている「順ゆず」である。ここは、大阪人でも納得のお好み焼き屋さんで(ちゃんと焼いてからもってきてくれるし、おいしい)たまに食べに行っていた。そんなある日、レジの横で手作りのゆず胡椒が売られているのを見て、スーパーで買うより安かったので買ってみたのである。福岡はゆず胡椒の本場なので、スーパーで売られているものも、作ったおばちゃんの氏名がちゃんと入っている手作り商品なのだが、「順ゆず」はとにかくゆずの濃度が濃くて香り高い。普通のよりさらっとしていて、赤唐辛子が使われているので、それが嫌な人にはおすすめできないが、わたしにとっては、今のところこれ以上のゆず胡椒に出会ったことがない。これで今年のうちの鍋ライフは安泰だ。ところで、西新駅〜藤崎駅まで1kmつづく商店街(本当は名前の違う5つの商店街が連なっている)は、おばあちゃんたちが毎朝ひっぱってくる「リアカー部隊」で有名だが、「順平」は、その途中にある「おもしろ21」と呼ばれている(とネットにはあるが、呼んでる人見たことない…)小路にある。決して長くはないせまい道なのだが、名店ぞろいである。わたしが気に入っていたパンケーキのお店も、アキが通っていたコーヒー屋さんもそこにあるし、カフェ、古着屋、定食屋、パン屋など、古い店と新しい店が入り混じっていて、楽しい道であった。(家から西新駅に行くときそこを通ることになるので、誘惑が多くて大変だった)
ゆず胡椒の入ったゆうパックが届いたのは夜9時半で、ちょうど息子が寝るところだったので、「なんでこんなに遅い時間に!」と少し腹が立ち、ひとこと言ってやろうと勇んでドアをあけたけど、凍えるような夜の空気の中で、「遅くなってすみません!」と笑顔で言う郵便屋さんを見たら、文句の言葉が引っ込んでしまった。きっと荷物が多くて、時間内に配りきれなかったのだろう。代わりに「寒い中、ご苦労様です」とだけ声をかけた。
夜は、カレーうどん。夕ごはんに麺類をもってくるのは、(うちでは)めずらしいけど、なんだかどうしても食べたくなったので。具は、長野県産のやわらかい白ねぎをたっぷりと、少しの牛肉。スープを長めに煮込んだので、ねぎがとろとろになった。

塩キャラメル

フロレスタでのキャンペーン、
「10のドーナツのお話~クリスマスまでの贈りもの~」
今日12/17(火)は 『塩キャラメル』の日。
9話目の、朝食にドーナツを食べるおばあさまの話。
nakabanさんの挿絵では、
彼女が若く美しかったときの姿が描かれています。

詳細は ココ
このページで、これまでのお話をダウンロードできます。

キャンペーンは、来週のクリスマスイブで
いよいよ最後になります。

12/10 TUE

最近寒くなってきたからか、放っておくと早起きできない日が多いので、今朝は目覚ましをかけた。
朝、すこしストライダーでうろうろして、それからイオンへ買い物に行こうと息子を車にのせたら、雨がざあっと降ってきた。あぶなかった、もう少しでふられるところ。こうして間一髪雨を逃れると、誰かにまもられているような気持ちになる。
夜は、英会話バイト。
高2の生徒さんの一人が、突然おやめになると言うことで、クラスの前に、お話に来られた。事前にスタッフから電話で事情をきいたところによると、「受験勉強のため」、英会話のクラスだけではなく、文法のクラスも解約されるとのこと。それまでクラスの中で一番積極的に発言をしてくれていた子だったので、「もしかして、お母様とか保護者の意向なのかな…?」という予想がすこしよぎった。でも、実際に話してみると全然違った。いわく、「獣医をめざすことを決めた」のだそうだ。それまでも医療系の進路で色々迷っていたのは知っていたのだが、その中に獣医という選択肢はなかったはずだった。彼女は言う。「昔から、動物が好きで、獣医になりたいな、という気持ちはあったんです。でも、色んな人に『むずかしいよ〜。医者になるより、可能性低いよ』って言われて、どこかで漠然とあきらめていたんです。でも、この前ある先生にそれを言ったら『あきらめるのはまだ早いんじゃないか』って言われて、思い直したんです」。その先生に拍手をおくりたい。よくぞ励ましてくれた。まだ16か17なのに、あきらめる必要なんてどこにもない。(それも彼女は、大阪でも有数の名門進学校に通っているのに。)彼女のそれまでの人生の中で、夢を手折るようなことを言った大人たちにはため息が出る。そういう人たちは、きっと夢を叶えたことがないのだろう。そこに憐憫は感じるけれど、だからといって、子どもたちまで巻き込まないでほしい。解約は、スタッフとの電話でもできたはずなのに、わたしと直接話がしたい、と言ってわざわざ出向いてくれたことがありがたかった。大きな夢を抱き、ひたすら前に進もうとするその輝く瞳に見つめられ、身が引き締まる思いがした。聡明で、部活も来年までは頑張るという彼女の10年後の姿が、まぶしい光とともに浮かぶ。心から、応援しています。
仕事終わり、フレッシュな気持ちで実家に息子を迎えに行くと、夜なのに「こけこっこー あさですよ」と言って(母が言ったそのセリフがツボにはまったらしく)ゲラゲラ笑っていた。

12/9 MON

朝、5時前に起きた。カーテンをあけはなつ。しめきった方があたたかいのはわかっているけれど、刻々と変わる朝焼けの色を見逃すのが惜しい。香衣ちゃんも早起きな人なので、毎回メールを6時台にやりとりしている。
アキが福岡土産に買ってきた「シメオン ジョスイ」というお菓子。変わった名前だなあ〜と思って箱の裏の説明書きを見てみたら、「黒田官兵衛(隠居名 如水)の洗礼名です。」とあった。来年(来月)から大河でドラマが始まるのに合わせて発売されたらしい。ジョスイと名がついているから、筑紫もちで有名な「如水庵」のお菓子なんだろうな、とは思ったが、如水庵の如水が黒田官兵衛からきていたとは知らなかった。お菓子の「シメオン・ジョスイ」はsimeon +(十字架)josuiの印章をかたどってある。けっこう可愛いけど、味は筑紫もちの方が好き。シメオンって、英語風だとサイモンになるんだろうか。
公園の桜の木に、一枚だけ落ち葉がくっついていた。「一枚だけ残っちゃったね〜」と息子に話しかけてみる。「かわいそうね」とかそんな感じの返事が返ってくるかと思いきや、すぐそばのうんていにぶら下がってその落ち葉の真似をし始めたので、びっくりした。子どもはほんと大人の想像をかるがる越えてくるな…。
夕方、リビングにエアコンをつけにきてもらう。これでいつ暑くなっても大丈夫!って夏はずいぶん先か。いや、でもきっとあっというまだろう。
夜は、白菜と手羽先の煮物。白菜の水分だけで煮る旨味たっぷりのレシピ。

12/8 SUN

朝から、地元のもちつき大会へ。昔からある行事なのかと思いきや「第4回」だった。「◯○町主催」という小規模なものだが、とてもにぎわっていて、小さい子どもからお年寄りまでみんな楽しそうにおもちを食べている。自治会長さんいわく、もち米は2俵(120Kg)用意し、あんこも8Kgの小豆を駅前の和菓子屋さんに持ち込んで炊いてもらったとのこと。きなこもち、あんころもち、大根おろしがあり、全部無料で、「何回でもおかわりきてね!」「どんどん食べて!」と気前がいいことこの上ない。「うちとこのもちつきは、大盤振る舞いやねん!」という会長さんの言葉に偽りなし。息子のもち好きは筋金入りで、きなこもちを大人と同じくらい食べていた。「ちょっとお茶飲んだら…」というわたしの手をふりはらい、もちまっしぐら。さすが我が息子…(わたしもおもち大好き)と感心しつつ、とりあえずのどにつめないよう、小さくまるめてあげた。つきたてのやわらかいもちはもちろんのこと、「ちょっと食べるか?」と分けてもらった蒸したての(まだつく前の)もち米が最高においしかった。アキと息子は杵をもってもちつき体験もさせてもらい、家族全員大満足。今数えてみたら、今日の日記に「もち」という言葉が13回も登場…。
夕方、紫色のくらげみたいな雲が浮いていた。くらげは、海月とか水母とかいろんな書き方があるけど、「海の中から見たときに月のよう」という発想が素敵なので、海月と書きたい。その視線が、地上ではなく、海の底にあることにはっとさせられる。
夜はうちの実家で鍋。

12/7 SAT

朝起きたらお隣の出窓に結露取りのためか、窓ガラスに新聞紙がぴたっと貼ってあって、季節を感じる。毎日新聞というのもなかなかしぶい。目をこらして見ると一面で、「秘密保護法案今日成立」とあった。にしても、この家は全然結露しない。東京のもだけど、福岡の家がとにかく結露がひどすぎて、毎朝結露をとるプラスチックの道具であつめてたくらい。プチプチ貼ったり、いろいろためしたなあ。
早朝、千絵ちゃんとLineで絵本の打ち合わせ。その後、英会話バイト。ますます馴染んで、どれも笑い声のたえないクラスになってきた。英会話も大事だけど、このクラスにきたら、生徒さんみな、生活の雑多なことを忘れて笑って過ごしていただきたいと願っているので、うれしいことである。わたし自身も、あっという間に時間が過ぎてゆく。最後のクラスの中で「spinach(ほうれん草)」が出てきたのだが、みんな「spanish」と混じってしまって、なかなかうまく覚えられないようだった。たしかに普通の英語の音とは少し異なるので語源を調べてみたら、ペルシャ語由来とのこと。ほうれん草は漢字で書くと、「菠薐草」だけど、「菠薐」は中国語で「ペルシャ」を指すそうな。
夜は久しぶりにきつねうどん。

12/6 FRI

今日も暖かい。明日から少し寒くなるそうだ。
午前も午後もストライダーでさくら公園へ。鎖でできた橋、というけっこう高度な遊具も渡れるようになった。
うちは9階で、鳩の群れが眼下を飛んでいるのがときどき見える。そうやって鳥の群れを上から見下ろすことなんて、よく考えればあまりなかったので、新鮮。普段近くで見るときは苦手な鳩でも、上から飛ぶ姿を眺めると、とても美しい。それから、たまにすぐ目の前をカラスが横切って行くこともあり、この高さが彼らにとっては普通の生活圏なのだな、と思うと、あらためて鳥ってすごい。人間とか地上の動物とは別の生き物だ。
千絵ちゃん(ロンドン)と知恵ちゃん(北海道)というダブルChie からまた同時にメールのやりとり。途中からLineに切り替えた。知恵ちゃんは、ニュージーランドから帰ってきたばかりで、創作意欲に燃えていた。そういえば二人とも絵を描く人だな。
今夜はアキは福岡に泊まりなので、実家で夕飯をいただく。今日両親は鶴橋に行ったらしく、おみやげのキムチの中にチャンジャ(←好物)があった。

12/5 THU

ぬくい。ラジオで「11月が寒すぎたから帳尻を合わせてるみたいですね」と言ってるのを聞いたが、まさにそんな感じ。
マンションを出るとき、息子がほぼ100%(わたしの自転車の後ろに乗せるとき以外)ストライダーに乗っているので、マンションの管理人さんに笑われる日々。「ほんと、つねにやね」「はい、つねにです」。ゆるい下り坂では、完全に両足を離して、ハンドルだけでバランスを取っている。わたしが、古着のオレンジのスカートをひっぱりだしてきて、はいてみたら、「ママ、かわいい」と言ってくれた。しかし、ちょっとスカートをはいたりするとすぐに「ママ、お仕事?」と訊いてくる。たしかに、仕事(バイト)のとき以外は、いつも地味な格好なので、的を得た質問だ。今日は訊かれなかったが。オレンジのスカートには、何かの実のような小さな花模様があしらわれていて、それを見た息子は「かき(柿)」と言っていた。柿のスカートって、いいな。
午後は、ストライダーでさくら公園へ。息子くらいの子からもう少し大きい子まで、たくさん子どもがいた。パパと来ていた5歳くらいの子が、「おにご(鬼ごっこ)、したい」とパパに言ったのだが、パパは「でも、小さい子もいるから(遊具を使った鬼ごっこは)あぶないよ」と諌める。そこへ、学校帰りの小学校高学年の女の子たちがきて、すごい勢いで鬼ごっこを始めたので、パパは「……」となっていた。そのあと少し目が合って、お互い苦笑い。
夜は、オムライス。長年ずっと同じ巻き方をしていたが、今日は変えてみた。ふわっふわになったけど、巻くときに少しくずれた。
アキが「とっくりセーター」のことを間違って「ひょっとこ」と言った。あまりに自然なので一瞬聞き流しそうになるくらい。毎年間違えているので、もう我が家では「ひょっとこセーター」でもいいんじゃない、と思うくらいだ。

12/4 WED

ほっとするくらい暖かい日がつづいている。
息子のレーザーは2回目なので、反応するメラニンが少ないらしく、前回より腫れがずいぶんマシだ。ガーゼは貼っているけど、痛みはなく、本人は元気そのもの。一気に日焼けした人みたいな感じで、その部分だけ皮が茶色くなっていて、たぶんあと2,3日でそこが乾燥して、ほんとに日焼け後みたいにぺり〜っとめくれて新しい肌があらわれるはずだ。2度目だと、プロセスがぜんぶわかるので、安心していられる。
朝から車で中央図書館へ。ついでに役所に書類提出。昼は久しぶりにスパゲッティ。午後はストライダーで郵便局まで行き、公園をまわって、帰ってきた。ついていく大人にも、けっこういい運動になる。公園で小学校4年か5年くらいの子たちが、数人で輪になって、運動会のマスゲームと思われるダンスを踊っていた。
夜は、はまち(のあら)と大根の煮物。大根葉は、ごま油でツナと炒めて、酒・みりん・しょうゆで味付け、水分がとぶまで炒めて最後にゴマをふる、というレシピを参考にした。ツナの相性がすごく良いことがわかった。八百屋時代に教わったことだが、葉つきのままだと実の部分の水分がどんどん失われるので、できるだけすぐに葉っぱの部分を切り落として、別々に保存した方がいい。
飲みきれずに置きっぱなしになっていた赤ワインがあったので、食べきれずにタッパに長い間保存していたりんごを砂糖と一緒に煮て、コンポートにしてみたら、ワインを入れすぎて、赤く染まりすぎた。「赤く染まる」という言葉を見て、蘇芳、茜、紅花、と頭に浮かぶあたり、完全に志村(ふくみ)先生の世界の影響である。

カカオ

フロレスタでのキャンペーン、
「10のドーナツのお話~クリスマスまでの贈りもの~」
今日12/10(火)は『カカオ』の日。
8話目の、猫が主人公の話。
nakabanさんの挿絵に描かれている猫のうしろ姿は、
きわめてシンプルなラインなのに、
やわらかさが つたわってきます。

詳細は ココ
このページで、これまでのお話をダウンロードできます。
ページのまんなかあたり、「日程」からどうぞ。

12/3 TUE

息子のレーザー手術2回目。全身麻酔なので、息子は痛みを感じることなく受けられるとわかっていても、やっぱり気が重い。でも今日は前回と違ってアキが有給取って朝から一緒に病院に来てくれたので、その気の重さは分散された。朝一番、9時からだったので、8:30には病院入り。待っている間、わたしとアキは本来なら前の部屋(テレビとか雑誌とかある)でずっと待機してなくてはいけないのだが、朝から何も食べずに行ったので、少しだけ抜け出して、院内のドトールでカフェオレとハムチーズサンドだけささっと食べて、戻った。命に別状がないし、半日で回復するとわかっているので、そこまでシリアスではない。でも、マスクとヘアキャップをして手術室の中まで入り、麻酔がかかって息子の意識がなくなる直前までは見届け(そこに入れるのは一人なので、アキは待ってた)たので、明るい気分でなかった。息子のことを案じると同時に、実際に、子どもの命がかかった状態でこの部屋に入る親御さんもいるわけだよな、その方たちは一体どれほどの想いだろうか、と考えると胸がはりさけそうになる。息子は、10時すぎにはリカバリーの部屋に出てきた。息子は麻酔が切れると興奮状態になりやすい体質のようで、終わって一時間は泣いて大変だった。でも、泣いてくれるということは、無事で元気な証なので、ほっとする気持ちも。一時間後には飲み物も飲めるようになり、ポカリを飲んだらこてっと寝てしまって、「ステップアップ回復室」という部屋に3人で移る。そこで1時間半くらい過ごして、なにごともなかったので、帰れることに。「ソフトクリームたべる!」というので、マクドのドライブスルーに寄ってから、帰宅。一応今日一日は安静に、ということなので、家にいても暇すぎるから、うちの実家で気を紛らわす。母が息子ににゅうめんを作ったり、りんごを切ったりしてくれる。アキは平日の休みを有効利用するため、日曜定休の(この前行けなかった)二郎系ラーメン屋にリベンジしに行って、無事食べて帰ってきたが「もう、いいかな…」と言っていた。息子は元気そのもので、あまりに「こうえん いく〜!」と何度も言うので、まあこれだけ元気だし外はあったかいし、少しならいいか、ということで、今日もきっちりストライダー。アキが近くの公園まで連れ出してくれたので、その間にわたしは少し昼寝。病院疲れもあるし、昨夜夜中まで長い手紙を書いていて寝不足だった、ということもある。顔にものものしいガーゼを貼った状態のままでマンションに戻ったら、毎日会う工事現場の人たちが「どうしたん?!」と心配してくれたので、簡単に説明すると、すごくほっとしたような顔をして「そうだったんですか…、いやてっきり、工事の何かに引っかかって転んだりしたのとかと思いました…」と仰った。その方は現場責任者の方だったので、つねにそうやってマンション住人に気を配っていらっしゃるのだな、大変なお仕事だな、と感心。
夜は、昨日の残りのハヤシライス。今日が無事終わったことに、とにかく感謝して眠る。

12/2 MON

今日も昨日と同じくらいよく晴れて、暖かい。自転車で風を切ったときに少しつめたいな、と思うくらい。こういう日は、ほんとうに日本の冬っていいなあ、としみじみ。
午前中は、連日通ってるシーソーがある公園。高い遊具の上でおやつを食べるのが恒例になった。いつも必ず同じ遊具の同じ場所にすわる。英会話のクラスでも、生徒さんたちはだいたい毎回同じ席につかれる。「定位置」みたいのがあると、安心するからなのかな。
午後は駅前の公園へ、ストライダーで。最近は、ハンドル操作がかなり安定してきて、坂道でも少し支えてあげるだけでよくなったので、すごいラク。見てる感じ、もう今すぐにでも駒なし自転車に乗れるんじゃない?と思うくらい。そういうプラクティカルな意味でも、わたし的にはメガヒットなおもちゃだ。何より息子が楽しんでるし。
帰り道、カトリック系の学校を通りかかると、「17時からクリスマスイルミネーションの点灯式。誰でも参加可」と書いてある。まだ時間があったので、少しそのへんで時間をつぶして(大人ならお茶でもするところだが、もちろんストライダーで時間つぶしである)門をくぐる。最初に校長の話とかお祈りとかがあり、その後ライトが点灯。そしてハンドベルと吹奏楽の演奏。息子は、校長の話の途中で退屈して「おうち帰る〜」と叫んでいたが、ライトがともって、音楽が始まると、目をまるくして見ていた。クリスマスツリーは、ちゃんと地面から生えている立派な木なのがいいな、と思った。小学校から高校まである学校なので、その時間まで残って見物している制服の子どもたちや学生さんもいる。みんなわりと清楚な感じで、一応お嬢様学校なんだな、と思う。なぜ一応かと言うと、ここはじゅりの母校なのだ。そんなカトリック系のお嬢様学校なのに、彼女は高校のとき、とある事情から頭を金色にして職員室だか校長室だかに乗り込み、「学校辞めます」と宣言して、あまりのことに怒ることも忘れて慌てふためいた先生たちに(そもそも化粧、茶髪すら厳禁なので、金髪で来た子なんて学校史上初めてなのでは)「ま、まあまあとりあえず落ち着いて」とお茶を出された、というエピソードをお持ちである。一応書いておくと、その後彼女は無事高校は卒業、別の大学に進学されました。
とよみさんが、夕方、手作りのロールケーキ(いちご、キウイ、栗の渋皮煮)と、泥付きの葉つき大根2本、でっかい白菜、大根葉で作ったふりかけと水菜のお漬け物を届けてくださる。「ロールケーキは初めて作ったから、どうかわからないけど…」と謙遜されていたが、お店で売ってるのと遜色ない味!
夜は、ハヤシライス。アキは何かの講習会に出席するため、名古屋へ日帰り。新幹線使うと、名古屋って思ったより近い、と言っていた。わたしは名古屋におりたったことが、一度もない。

12/1 SUN

快晴、12月に入ったけど、昨日までよりかなり暖かい。
引越のあとまだ段ボールに入ったままのものなどを整理するため、ショッピングモールの中の無印へ、ストッカーなど買いに行く。アメリカをただ真似たようなショッピングモールなんて全然好きじゃないし、できれば足を踏み入れたくない、とずっと思っていた。でも子どもが生まれてからは、一度に必要な店をまわれること、カートにのせてもぶつからない広い通路など、便利さを実感している。フードコートを利用することは今でもあまりないけど、便利だとは思う。もちろん、便利なことがベストかといえば、そうではない。お弁当作って公園(この季節は寒い…)にもってって食べる方が断然大変だけど、便利さには換えられない楽しさがある。
モールの中に劇場があり、「プレーンズ」の予告編をやっていた。「カーズ」が好き(息子ではなく、わたしが。息子も好きだけど)というかピクサーのファンなので、見たい!と思ってよくよくフライヤーを見たら「ピクサー」の文字が一つもない。どういうこと? カーズのスピンオフだけど、制作は完全にディズニーということだろうか。ピクサーとディズニーの関係が、全然わからなくなってきた。
午後は公園へ。連日同じ公園。今日はアキも来た。休日だからか、遊具には小学生のお兄ちゃんお姉ちゃんたちがたくさんいて、息子はあまり遊ぼうとしない。そこで、今日もごっこ遊び。滑り台の中を家に見立て(おととい香ちゃんとこの子とそうやって遊んだ)まず息子が「おしごといってきまーす」と言って出ていき、帰ってきた息子を「おかえり〜。ガチャ おつかれさま」などと言って迎え、次は役割を交代してわたしが出ていって帰ってくる、ということを延々繰り返す。息子が「おしごと」にいってしまっているあいだ、わたしは一人で滑り台の中でただ待っているだけ。かなり地味な遊びである。
夜は鍋。サザエさんスペシャルを見ながら。実写版のサザエさんが色んな意味ですごくて、つい最後まで見てしまった。みかんを「すっぱい」と言って食べなかった(というか食べず嫌いだった)息子が、皮をむいてあげたら今日いきなり食べた。それも、まるごとひとつ。

11/30 SAT

英会話バイト。昨夜は息子を寝かしつけながら9時台に寝てしまったので、今日は元気はつらつ。山に朝日が照る様子を見た。
美容院で前髪をけっこう短くしたので、わたしの顔を見る生徒さんたちが「先生、ちょっと前髪切りすぎたんじゃ…」と思ってる様子だった。ちがいます。わざとです。すぐ伸びるけど、美容院なかなかいけないから、あえてベストレングスより短くしてもらったんです。と言い訳したかったけど、誰も口にださないから心の中だけでつぶやいていた。
2校目の授業が終わって、駅に向かって歩いていると、高1男子の生徒さんと道が一緒になった。おぼこい(関西弁?)けど、人懐っこい子。わたしがエスカレーターで上がっていると、「俺、階段で行く」といって、タタタと上がり、先行っちゃったのかな、と思っていると、改札の前でわたしを待ってないようなフリをして待っていて、子犬みたいだな、と思う。息子がうまれてからというもの、男の子たちを完全に母親目線(15歳だったら、31歳のわたしより、2歳の息子の方が歳が近いわけだし)で見てしまっていて、でも、そうすると色んなことが以前よりゆったりふっくらして見えるので、ずいぶん生きやすくなった気がする。たとえば、以前のわたしなら、そうやって待たれたりしたら、ちょっとイラっとしたと思う。でも今は、なついてくれているのね、とかわいく思う。
駅構内のスーパーで買い物して帰る。息子とアキは遊びに行った空港からまだ帰っていなかったので、そのあいだに部屋の掃除をする。たくさん寝たので、仕事から帰っても全然疲れがない。ふろふき大根とか里芋のラザニアとか、残り物をいろいろ引っ張りだしてきて夕飯。

11/29 FRI

朝、うちの両親から電話がかかってきて、植物園へ行かないか?との誘い。特に予定もなかったので、一緒に行くことにする。紅葉を見に行くのが目的。でも着いてみたら、ものすごく寒くて、葉っぱもけっこう散っていて、ゆっくりしよう!という気にはなれなかった。木々に囲まれて風のあまりあたらない陽だまりのベンチでお弁当食べるのが一番のメインイベント。「森の植物園」と名づけられているだけあり、日本国内のさまざまな木々(あと、セコイヤとかバオバブとか世界の木々も)がかなり立派に生えている状態で見られるので、もう少しあたたかくなったら、またゆっくりきたい。息子は、土や草の上をストライダーで走り、一度こけたけど、地面がふかふかなので全然痛そうじゃなかった。
午後は自転車で、また昨日の公園へ。着いた時間はちょうど幼稚園帰りの子どもたちとそのママがたくさんいてにぎやかだったけど、しばらくするとほうきで掃いたみたいにみーんないなくなってしまった。そこに自転車で小学校1年生くらいの少年があらわれたのだが、あきらかに大人用の、はっきり言えば「大阪のオバチャン」仕様のヒョウ柄の耳当てをしていたのがアンバランスでかわいかった。出産をひかえて里帰りしている香ちゃんの実家がすぐそこなので、連絡してみると、2歳2ヶ月の長男くんを連れてやってきた。もうすぐ臨月なので、おなかがぱんぱんだ。でも元気そうだった。長男くんは、おしゃべりが上手で、気がやさしく、うちの息子と性格がよく似ている感じで、二人はどう絡むのかなとわくわくして見ていたら、期待した通り、二人だけでおしゃべりが始まり、滑り台の中をおうちに見立てて、ごっこ遊びみたいなのを始めた。ここまで上手に友達と遊べるようになってきたんだな。二人でシーソーするときは、二人ともが同じ方向(赤と青と二つのシーソーがある)に並んですわっていて、まったくぎっこんばったんの意味をなしておらず、可笑しかった。案の定、「帰らない帰らない」と言って大変だったが、帰りたくないくらい楽しい友達との時間が持てることは、本当にしあわせなことなんだよ〜、と夕陽の中で自転車こぎながら思う。
夜は、里芋のラザニア。

11/28 THU

山々が昨日よりさらに赤く黄色くなっている気がする。
午前中、息子の顔を見せに助産院へ。出産以来、そういえば息子を一度も先生に見せてないことに思い至ったので。昨日美容師さんと話したとき、「先生は何千人と赤ちゃんを取り上げてきてるから、そうとう強烈なイメージを残さない限り、そのあと久しぶりに行っても誰だかわかってもらえない」と言われていて、「そりゃそうだ、こっちにしてみたら、出産は人生の一大事だけど、先生にとったら日常の一コマだもんな。こりゃ忘れられてるな」と覚悟してたずねたところ、やはり最初は「……はて?」という感じだったが、幸い義妹(アキの弟の奥さん)の実家が助産院のななめ向かいだったことと、当時は福岡に住んでいたということ、それからわたしが小説を書いてる、という3つの情報で無事思い出してもらえた。先生は読書家なので、わたしが物を書いているということに、すごく興味を持ってくださっていたのだ。今日もアポなしでたずねたのだが、少し立ち話したあと、息子に「赤ちゃん抱いてみるか?」と言うなり、階段をあがり、二階の部屋に入って行って(わたしと息子はそのあとについてゆく)「ちょっと赤ちゃん抱かしたってくれへんか〜」と、数日前に出産したばかりのママに言う。見知らぬ親子が許可もなくいきなり部屋に入ってきて、「ちょっと抱っこさせてください」なんて、病院ではあり得ないと思うけど、助産院は病院ではなく、どちらかといえば、「先生の家」といった方が近い雰囲気なので、そのママも、特に驚く様子はなく「どうぞどうぞ〜」と笑っている。(ちなみに、ここに赤ちゃん用のベッドはなく、生まれた瞬間から、同じベッドで添い寝する)その部屋にはベッドが二つあり、わたしが入院していたのはその隣の、ベッドが一つの個人部屋(料金に差はなく、そのときあいてるところに寝ることになる)だったのだが、そういえば、陣痛がきて入院した夜、この二人部屋には出産されて4日目のママが二人いたな〜、4日先輩というだけで、すごく立派に見えたな〜、と思い出した。息子は赤ちゃんにビビり、「抱っこしない!」と宣言して「おうちかえる〜」と言ったので、代わりにわたしが抱っこさせてもらう。こんなうまれたてほやほやの赤ちゃんを抱っこできるなんて、身内でもない限り無理なことなので、感激。やわらかくて、ちいさくて、12kgの息子を抱っこしなれた腕には、まるで綿のように軽く感じられた。可愛くて可愛くて、いつまでも抱っこしていたかった。が、息子が不機嫌になったし、よく考えれば、わたしは本当にただの他人なので、そうそうにお返しする。「シンちゃんも抱っこしたらいいのに〜」とわたしが息子に言うと、そのママが「え?!シンちゃん?!」と素っ頓狂な声を上げる。そして「も、もしかして、九州の方じゃないですか」と言われた。え…なんで…、と思いつつ、きくと「一人目を出産したときに、入院4日目の夜にここに来た人と(わたしが)、その夜生まれた赤ちゃんと(今の息子が)顔似てるな〜と思ってたんです」。ここの産院には「お産ノート」というみんなが自分のお産について書き記している、並の小説なんて読むよりよっぽどおもしろいノートが何冊もある。(わたしも渾身の力をこめて数ページにわたり書いた。)ママさんは前回の自分の出産を思い出すため、2011年5月の分を読み返してたら、彼女の5日後にわたしのページがあって、「あ〜この人九州に帰っちゃったから、もう会うことないんだろうなあ。シンくん、元気にしてるのかな」と思っていたところだったそうだ。彼女が生んだ日にもう一人出産があって、そこから4日間は誰も来なくて、新米ママ二人で「退院するまでに誰か来たらいいのにね〜」と話している最後の夜にわたしが来たので、「やった!きた!」と喜び、印象に残っていたらしい。実はわたしも、最初この部屋に入ったとき、寝転んでるそのママを見て、「入院したときに、この部屋にいたママにどことなく似てるなあ」と思ったのだ。でもまさか同じ人なはずないし、同じ部屋の同じベッドにいるからそう見えるだけだわ、と思い直したのだった。が……、なんと同じ人だったのである。息子の誕生日をお互いたしかめると、ぴったり5日違い。間違いない。今回彼女は二人目の出産だったそうで。いやしかし、こんな偶然、ある? とわたしとそのママは驚愕していたのだが、横にいる先生は「そりゃ偶然やねえ」と特に驚くこともなく、にこにこされていただけであった。さすが、ちょっとやそっとのことじゃ動じないんだな…とまた感心する。
その後、産院の近くの公園で遊ぶ。そこは古い造りで、今の新しい公園よりも安全面などは考慮されていないが、逆に言えば子どもにとってはおもしろい場所。最近の公園はどれも安全な造りになりすぎていて、親は安心だけど、あれじゃ、小学生なんかは全然おもしろくないだろうな、と思う。同い年の男の子もいて、その子と遊んだこともあり、息子は本当に楽しかったみたいで、「そろそろ帰ろう」と声をかけると、うまれて初めてわたしを少し邪魔そうにして「ママ、あっちいく(ママだけ帰ればいい。僕はここにいる、という意味)」と言った。成長を感じ、しみじみうれしい。
昨日の豚汁の残りに、酒粕を入れて、粕汁。粕は、母が毎年「西山酒造場」から取り寄せている酒粕を分けてもらったもの。ふろふき大根がたくさん炊けたので、とよみさんも呼んで、途中でアキも帰ってきて、わいわい晩ごはん。おばあちゃん登場に息子大喜び。
プロフィール

織田 りねん

Author:織田 りねん
<おりた りねん>

contact:
lingolinen*gmail.com
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