5/24 FRI

昨夜作った鶏のナンプラー焼きに、ほんとは香菜(パクチー/コリアンダー)を入れたかった。これまでにも何度か使おうと思って、行く先々のスーパーで必ずチェックしているが、置いていたためしがない。福岡では、スーパーには大体あるし、そのへんの八百屋にも置いてるときもあった。東京のとき住んでた経堂になんて「パクチーハウス」とかいうパクチー専門のレストランまであったので、日本でも市民権を得たものだと思い込んでいたけど、案外そうでもないのかな。福岡は、アジア系の人が多いから、需要が多かったのかも。実際、このあたりの八百屋さんできいてみると、「悪いなあ、置いても売れへんし、すぐ悪なるから扱ってないんよ~」との答え。ううむ…。
今夜も、夜、運転して帰る。息子は走り始めてすぐ寝たので、好きな音楽をかけながら、HOMEについて考えた。これは、自分が小説を書く上でのテーマの一つでもある。会いたい人がいる場所なのかな、とも思ったけど、たとえばアキは福岡が大好きで、それは、友達や知り合いがみんな引っ越したとしても、変わらなさそうだ。あの土地自体が好きなんだと思う。人、家、町、国、色んな単位のHOMEがある。海や山や川や空であることもあるだろう。べつにHOMEが一つである必要もなさそうだ。今までわたしは自分がそう感じられる場所を探してきた気がするけれど、これからは、他の人(家族を含む)がHOMEだと感じられる場所をどうすれば提供できるのか、そっちをメインで考えたい。受け入れられることを考えてもキリがないから、受け入れることを考えた方が早い。

5/23 THU

今日も自転車で3km離れた公園へ。今まで入り口近くの遊び場でしか遊んでなかったので、今日自転車で一回りしてみたら、あまりの広さときれいさにびっくりした。ここも(家の近くの公園も)まさに英語でいうParkにふさわしい。森林公園というか、緑地というか。ただ自転車をこいでいるだけで、癒される。ずいぶんこいだけど、まだまだ全貌を把握しきれなかった。今日は今までと違う遊び場で遊んでみた。設置されている遊具がどれもめちゃくちゃ大きくて立派、そして遊びがいがある。この緑地全体の中で、こういう遊び場が全部で3つもある。バーベキューできるスペースもあるし、朝から晩までここだけで満喫できてしまいそう。実際に、幼稚園児や小学生の遠足の団体をよく見かける。
砂場の中にある遊具で遊ぶとき、息子のサンダルを脱がせてへりに置いておいた。たくさん遊んだあと、足の砂を払ってそのサンダルをはかせたら、息子が「あったかい」と言った。太陽の熱でぬくもっていたのだろう。
今夜はまたオーブン料理。鶏もも肉のナンプラー焼き。もも肉はあぶらが多いのでちょっと苦手だけど、オーブンで焼くと見事にあぶらが落ちて、皮はパリパリ。オーブンさまさま。ちなみに今日のレシピはNHK出版の「オーブンまかせの簡単レシピ!」という本から。もう絶版になっていたけど、古本で安く買えた。レシピ本は味覚の相性が合わないとダメだし、今回に関しては、同じオーブン料理でも「日々のごはんに使えるもの/あくまでも料理のレシピ、つまりお菓子のレシピにページが割かれていないもの」というしばりをかけていたのだけど、なかなか期待通りの本だった。

5/22 WED

2歳はイヤイヤ期と呼ばれるが、息子はまだ「イヤ」という語彙を獲得していない。代わりに「いらん」とか「行かない」とか「食べない」とか同じ意味の単語をよく言うので、結局はやはりイヤイヤ期に突入しているのかも。意思疎通がかなり自在にできるので、今のところそんなにヒステリックに泣いたり怒ったりすることはないけれど。そんな近頃は、たとえば公園に行こうとしても、そこに至るまでの道のり(支度→玄関出る→エレベーター乗る(または階段おりる)→自転車置き場へ行く)のそれぞれの段階でいちいち時間がかかるので、結局公園で遊ぶ時間がすごく少なくなったりする。息子の意志を無視して全部無理矢理やれば、公園にはスムーズに行けるけど、それが果たしていいのかどうかもわからない。かといって、息子が言う通りにしていたら、永遠に公園には行けないので、そのバランスが試されている気もする。こう書いてみると、自分自身の人生においても、同じことかもしれない。そのプロセスと結果のバランスをうまく取れているかと問われたら、わからない。しかも、今の段階でわたしが「結果」だと思っていることも、長い目で見れば、プロセスの一部でしかないわけで。だとすれば、いかに自分とまわりが笑顔でいられるか、ということが重要なポイントになってくる。2歳の息子とのつきあい方も、基本はそういうことだろう。
言葉がどんどん上手になる息子、最近は二人で話していて、思わず笑ってしまうことがよくある。何かがのどにつまってえずくことを、「オエ なる」と彼は表現するのだが、「トトロ オエ なった」と言う。どうやら、トトロが「グワ~」と名乗ったり、猫バスを呼んだりするあの声を、息子はトトロがえずいていると認識している模様…。

5/21 TUE

晴れ。今週はずっと晴れみたい。
今日も自転車で滑り台のある公園へ。そこまでは、家から3km近くある。家の近くの公園の方にくらべるとかなり遠いけど、その周辺の土地の空気感の方が、しっくりくる。
知り合いのお子さんが小さかったときの話をきいた。「ゴミ収集車が大好きで」という話。息子も今、大好きなので、興味深くきく。「とにかく、音楽が鳴ると、家から飛び出していって、目をきっらきらさせて見てるわけ。『ガンバレ!』とか応援したりして。担当のおっちゃんも、だんだん顔を覚えてくれて、そのうち、おっちゃんの一人が、うちの前にくると息子を抱っこしてくれるようになってん。でな、おもろいのが、おっちゃんが、来るたびにかっこ良くなってくんよ。最初は、ただ仕事を漫然とこなす人って感じやったのに、息子があまりにも待ちこがれるもんやから、だんだん自信にみちあふれてきて、最終的にはまるで本物のヒーローみたいに、『おっす、待たせたな、来たぞ!』みたいになってさ」
憧れる人がいて、初めてうまれるヒーローもいるんだなあ。なんとなく、「強い個性の人がいて、そこに人が集まる」という図式が頭にあったけど、逆もありえるわけだ。人は見られるとキレイになるっていうのと同じことかな。
夜は、とうとう餃子を作った!すごくジューシーにおいしくできて感動。鉄鍋でジュワーって焼いて、焦げ目もうまくついた。最初からなかなかいいレシピで作れたと思うので、次は変わり種も試してみたくなる。

5/20 MON

朝はひんやりしていたけど、午後からぐんぐん気温が上がる。またしてもちえちひろ姉妹が佐賀から来ているので、息子が昼寝をしてるうちに晩ごはんの準備をすませ、夕方FOLKヘ。蒼室くんのグループ展がちえちひろ展と入れ替わりで始まるので、それを見るのが一番の目的。蒼室くん以外の二人は、神保氏とアボット奥谷氏。二人も在廊していらして、アボット氏のプロフィール用か何かの写真を残りの二人が撮っているとき、「いいね、アボ感出てるね~」と声をかけていて、それをきいた息子が一言「アボカン……」とつぶやいていた。こうして書くと、もはや何のことだかわからないが、それをきいたアボット氏は、息子に自作のシールをくれた。蒼室くんの動物作品が可愛かった。粘土の作品の中に、赤い羽を広げた鳥がいて、息子は「あかい ぺんぎん」と言っていたが、作品タイトルは「ジュディ・オング」であった。ちえちひろとももっと話したかったけれど、飽きてきた息子がひたすら「おうちかえろーかー!!」と言い、(八幡とみかちゃんの結婚式のチャペルでも響き渡ったこのセリフ…)なだめすかすのも限界に達したので、一時間くらいで帰った。まいどまいどお騒がせしているにも関わらず、FOLK店長の吉村氏はいつもにこにこ息子に笑いかけて下さり、本当にありがたい。
夜は、ぶりの照り焼き、モロヘイヤ納豆、昨夜の鍋を再利用したスープ。モロヘイヤ納豆は息子が気に入ってたくさん食べていた。

5/19 SUN

コーヒーと父が買ってきれくれたパンで朝ごはん。石井はすんなりうちのリビングになじんでいる。
東大阪にある、司馬遼太郎記念館へ。石井が特に司馬遼のファンだということではない。むしろ一冊も読んだことがなく、つい最近「竜馬がゆく」を買ったけど、数ページだけ読んでそこでとまっているそうだ。なので、なぜみなで記念館に行くことになったのかは不明。むしろわたしが一番わくわくしていたかも。好きな作家の一人だし、記念館はまだ訪れたことなかったし。自宅と、安藤忠雄が設計した建物が隣り合わせになっている。庭から見える自宅の書斎を見て、「いいなあ、いつかわたしもあんな立派な書斎がほしいなあ!」と夢を描く。噂の「コンクリート天井に浮き出た、坂本龍馬の形をしたシミ」もばっちり見ました。石井は読むモチベーションが少し上がっているようにも見えたが、もしこのきっかけをもってして読まなければ、おそらく一生読まないであろう。息子は車の中で眠っていたが、ベビーカーに乗せる段階で起きてしまい、途中からおなかがすいたらしく、おやつに持ってきていたカステラを要求しはじめ、記念館の高い吹き抜けの部屋の中で「ケーキたべる〜!」という大声が何度も響き渡り、アキがあやしてくれた。置いてあるコメントノートを見ると、年齢層はさまざまで、「群馬から、ここを見るためだけに夜行バスで来ました」とか台湾の留学生の「来れて感動しました」とか熱いメッセージがたくさんあった。
その後、急にくずれはじめた空の下、伊丹空港へ石井を送り届ける。福岡空港には毎週のように行っていた息子にとっては、久しぶりの空港。あいにくの雨だったけど、関係なく走り回っていた。
一度、実家へ戻り、母が作ってくれたパスタを食べてから我が家へ戻る。誕生日プレゼントのプラレールの新幹線(from アキ)と、すべりだい付きの紙製のジャングルジム(fromうちの父)で、家がかなり「子どもがいる家」仕様になってきた。ジャングルジムはこれからかなり長く遊べそうだ。

5/18 SAT

アキの前の会社の後輩の石井が来坂。後輩といっても、もはや先輩後輩関係ではないのに、律儀に今でも敬語を使って話す彼。うちの実家に泊まるので、みんなで鍋。
どんなタイミングだったか忘れたけど、わたしとアキ二人が当時の石井の部屋(下北)に泊めてもらい、アキが何かの用事でどこかへ行き、わたしと石井だけでカレーを食べたことがあった。今日石井とその話をしていて、そのカレー屋さんの名前がなかなか出てこず、考え込んだ石井が「…エッグプラントみたいな名前でしたよね」と言う。エッグプラント……?なす…?はっ「なすおやじ!」だということが判明。なぜ英語!
前回会ったのは福岡で、息子がおなかにいるときだった。一緒に熊本の黒川温泉に行った。以来数年ぶりだったけど、元気そうで何より。おめでたいことに、来月結婚式なんだそうだ。
会ってないこの数年感の間に、アキは何度か石井に小包を送っている。それも会社宛に。我が家では、しょうもなさすぎてどうしようもないものは、「石井に送ろう!」というルールがあるのである。なので石井のいる部署(アキも元いた)では、アキからの封筒が届くと、みんながデスクに集まって来て、何が入っているのか固唾をのんで見守るらしい。「小さいサイコロとか、チョロQとか、プーチンの顔のマグネットとか」と次々挙げてゆく石井。きくたび、「あ〜、送った送った!」となつかしく思い出す。この前の引っ越しのときも、わたしが派遣の仕事をしていたときゲットした大江戸線開通記念のぺらぺらのプラスチックの定期入れ(ドラえもんがどこでもドアをあけてるデザイン)が何枚も出てきたので、「これも石井に送ろう」と言っていたのに、どこかにしまいこんでしまった。見つかったらまた送ろう。
ヤクルトファンの石井が、奥さんの実家に初めて挨拶にいったとき、大のジャイアンツファンのお義父さんに「君はヤクルトファンらしいね」と言われ「……ジャイアンツも好きです」と答えたというのが、なんだか東京っぽいエピソードだなと思った。そういう漫画みたいな(わざとらしい)やり取りが真顔で行われてるんだということを、東京に住んで初めて知り、ちょっとした衝撃だった。

5/17 FRI

朝11時ごろから京都へ。昨夜のうちに実家に戻っておいたので、40分くらいで乗り換えなく行ける。本屋とギャラリーめぐり。息子連れでどうなるかなあ、と思ったけど、河川敷や公園で気を紛らわせつつ、無事、2軒の本屋と1軒の絵本屋と2つのギャラリーと1つのカフェに行くことができた。合計6軒。普段はこんなにハシゴするのはばたばたするので嫌なのだけど、今日は気候もいいし、なぜかやる気がみなぎっていたので、「行くぞ!」と気合いを入れて回った。少し暑かったけど、5月らしい晴天で、気持ちよく歩けて楽しかった。だいたいの雰囲気はつかめたので、次からはイベントなどに合わせて的をしぼって訪れると思う。河原町より、左京区の雰囲気が落ち着いていてほっとした。右京区はまだ未踏。さらに緑が深いときく。叡山電車にも乗ったけど、30分に一本のnakabanポスター号にはめぐりあえなかった、残念。
訪れた書店の一つ近くに小学校があり、そこには学童が併設されていて、その二階が児童館になっていた。まるでログハウスのような作りで、とても素敵。おもちゃも(福岡の)プラザと同じものがたくさんあり、窓からは緑あざやかな山々が見える。絵本も童話も、大人向けの小説もたくさんあった。決まった時間以外はスタッフが常駐していないけれど、月~土の朝から夕方の18:30までずっと解放されているらしい。昨日の午後は、スタッフも利用者も誰もいなくて、その素敵な部屋で息子はひとりのびのびと贅沢に遊んだ。ここを利用できることを考えると、大人がもう一人いれば、その近くの本屋に交代で入り浸れるな…という思惑がついよぎった。プラザにもあったすべり台やおもちゃで、息子が驚くほど器用に遊ぶのを見て、たった数ヶ月でこんなにも成長したんだな、と気がついた。
カフェでは、アキのおみやげに、ずっと気になっていたオオヤコーヒーの豆を買った。わたしも、息子がちょうど眠っていてくれたので、座ってアイスコーヒーを飲んだ。もともとコーヒーは体質的にあまり受け付けないのだが(味は好き) 、全部飲み干して気分が悪くならなかったのって、初めてかも。

5/16 THU

昨日おとといと暑すぎたので、今日は少しひんやりして、ほっとする。家の近くの公園を最初は気に入っていたのだけど、目をめがけて飛んでくる小さな虫が発生していて、連れて行くと息子が泣くので、別の遊び場所を探し中。今日は自転車で、家から3kmくらい離れた大きな公園に行ってみたら、巨大な滑り台があって、「ポコヨのシューみたい!」と大喜び。ちょっと前まで小さな滑り台も「こわい〜」と言っていたのに、最近は果敢にせめてゆく。ちなみにポコヨとは息子気に入りのアニメ。イギリスとスペインの会社が共同で作っていて、youtubeで五カ国語くらいで見れる。可愛いのでわたしもけっこう気に入ってる。
車で走っていると、「大阪」や「なにわ」や「堺」や「和泉」ナンバーがほとんど。福岡で住んでた地域は、転勤族が多かったこともあるし、九州中から出て来ている車も多いので、「福岡」一辺倒にはなっていなかった。うちの車は「福岡」ナンバーのままなので、大阪系の車に固められると、なんだか息がつまる。留学中に日本に一時帰国して、電車の中でふと顔を上げると、まわりが全員日本人で「うわっ」て思った感覚と似てる。電車に関しては今ではもうとっくに慣れたけど、いろいろな人が混ざってた方が、息がしやすいのはたしか。閉所恐怖症ではないけれど(むしろ狭いところ大好き)、モノトーンの物や人に囲まれると、それと同じ種類の圧迫感を感じてしまうのかもしれない。でも、モノトーンと思ってるその中にもよくよく見るとこまかいグラデーションがあったりするので、一言でモノトーンと切り捨ててしまうと、見えなくなってしまうものもある。

5/15 WED

暑くなってきたので、毛布を洗う。そういえば、マンションでふとんを干していいかどうか、ということだったが、問題なく干せている。引っ越し直後に不動産屋さんに問い合わせたら「ん〜、干していいかときかれたら、ノーとしか答えられないんですが、実際はみなさん干されてるんで、まあグレーゾーンです」とのこと。こういう融通のききかたは、とても関西っぽい。昔、まだ映画館が自由席が主流だった頃、まっちゃんが「シネマ坊主」(だったかな)に「東京では映画の指定席を選んで、自分の席周辺が混み合ってて他の席ががら〜んとあいてても、かたくなに指定された席に座り続ける。大阪では、うまいことばらける」みたいなことを書いてたけど、それと似たことかもしれない。ただ、それが行き過ぎると、マナーの悪さにつながるわけだ。
トトロに引き続き、「魔女の宅急便」も気に入って見ている息子である。ニシンとカボチャの包み焼きを作る婦人の使用人のおばあさんの名前が「バーサ」というのだが、息子はそれを「バアサン」だと勘違いして、ことあるごとに真似をし、「バアサン!」「バアサン!」と言う。わたしが「はいよ、ジイサン!」と答えれば、老夫婦の完成だ。

5/14 TUE

今日も晴れ。今の部屋は、陽当たりが良い分、日射しがまともに入るので、夏はすっごく暑そうだ。そのかわり、冬はぽかぽかあたたかいだろう。
限られた時間の中で、優先順位をつけて取り組む工夫として、一番頭が働くときにはコレ、疲れてぼーっとしててもできるのはコレ、と分けるのは、今までもやっていたけど、最近は、切り替えやすい順番があるのにも気がついた。前の作業を引きずらずに、ぱっと次に移ることができれば、ずいぶん時間のロスが少ない。
最近、息子は少しお手伝いをしてくれる。洗濯物を洗濯機から引っ張り出したり、くつを並べたり。今日はわたしの黒いくつと白いくつと息子の黄色いくつの三足を並べてくれたのだが、白黒黄黄黒白、というなんとも斬新かつカラフルな並べ方をしてくれた。思わず写真を撮る。左右は(偶然だけど)ちゃんとあってた。
夜は、ごまさばの味噌煮。にんじんとごぼうも一緒に煮る。それから水菜と半熟卵とツナとコーンのサラダ、大根とあげとしめじのすまし汁。

5/13 MON

晴れ。暑い。
息子は水のことをずっと「おにむ」と言っていたが、今日の夜、寝ぼけながら「おみず もっと ほしー」と言った。一度「おみず」と言えるようになったら、もう「おにむ」と言うことは二度とない。福岡にいるとき読んだ伊藤比呂美氏の子育てエッセイに、「滅びゆくカノコ語」という章があったのだが、なぜ彼女が「滅びゆく」という言葉を使ったのか、今ならよくわかる。まさに「滅びゆくシンくん語」だ。今日の息子は、もう明日はいないのだ。その代わり、毎朝、昨日より進化した息子に会える。ほんとは大人だってそうなはずだけど、変化の速度が子どもよりはゆっくりなので、ついそのことを忘れがち。
夜は、イワシとトマトのバジルパン粉焼き。オーブン料理は、下ごしらえさえしてしまえば、あとは放り込んでほっとくだけなので、その間に別の作業に集中できるのも利点だ。副菜には、アスパラとソーセージの輪切りとコーンを炒めたのを、レタスの上にのせたサラダ。息子がアスパラを食べようとしなかったので、「ぐりとぐらとくるりくら」の絵本の中で、ぐらがアスパラっぽいものを食べてる(ほんとはアスパラじゃないけど)を見せたら、はりきって食べ出した。絵本って偉大だ。福岡の「こどもプラザ」のごはんを食べる部屋にも「ぐりとぐら」の絵が飾ってあって、それを見たあるママが自分の子に「ほら、見てごらん、ぐらとぐらだよ」と言い間違った直後にすばやく「ってそれじゃぐらしかいないじゃん!」と自分につっこんでいたのを思い出した。藤沢出身の、元気なママだった。
大きめのチェーンのスーパーでレタスを買おうと手にとったら、切り口から白い液が出ていた。これこそレタスの由来となったもので、新鮮な証拠。スーパーで売られているレタスの切り口は、赤かったり茶色かったりすることはあれ(そこを切り取って、新鮮に見せてるとこが多いはず)そこまで新鮮なのはめったに見ないので、喜んで買った。食べてみたら、期待通りシャキシャキで甘い。(古くなると苦みがでる。)レタスの由来、というのを詳しく書くと、英語名のLettuceの語源はラテン語の「Lactuka」で、Lacは、乳の意。ラクトアイスとかのラク。もしかして、「酪農」のラクも関係あるのかな。日本語でレタスは「ちしゃ」だけど、これも乳草から来てるそうな。レタスを選ぶときは、軽いものを選ぶと、巻きがゆるやかで口当たりがいい。逆にキャベツは重いものを選ぼう。以上、福岡の八百屋時代に仕入れた情報でした。
今日の日記に「福岡」って三回も出てきたな。離れてみて、その良さがますますわかる。離れてたった一ヶ月だけど、「リメンバー九州」もう乗りたいくらい!

5/12 SUN

昨日は雨で肌寒かったけど、今日は初夏みたい。アキと息子とお出かけ。なんか三人で出かけるのって久しぶりな感じ。
まずは、天王寺動物園へ向かう。途中で息子が寝てしまったので、「このチャンスに昼ご飯を食べよう!」となり、新世界に来たからには…ということで串カツを。実はわたしは新世界で串カツ食べたの初めてである。これでようやくまともな大阪人の仲間入り? プチトマトのカツがソースとよく合っておいしかった。しかし、他の地方から観光で大阪に来て、最初にあのあたりに行ったら、カルチャーショックが強すぎるかもしれない。そういえばこの前、北海道の知江ちゃんに「遊びに来れば」と言ったら「大阪はなんとなく敷居が高い」と言われた。南米あたりにでも思いつきで飛んでゆく彼女にそう言われてしまう大阪って…。ちなみにその続き。
知「いやなんか、色々なサブカルチャーが盛んで、関西弁で頭の回転素早く対応できなきゃダメなイメージなのですよ」
私「素早く対応って、一体誰に対応するのさ(笑)店員とか?」
知「うん。ボケツッコミとかレベル高そうでさ」
私「ゆうこちゃんとか、しのちゃんとか連れてけば、知江ちゃんがかすんでみえるからいいかも!」
知「確かに!ゆっくりなやつらを巻き添え作戦か…」
動物園は、臭くて、コンクリートの中に動物がいる。と、わたしもアキも思い込んでいたのだが、それは20年前の印象であった。ものすごくきれいになっていて、二人とも「え?」「え?」を連発。においもあんまりしないし、とにかく緑が多い。カバのいる水も澄み渡ってるし、生えている木々の背が高く、陰がたくさん。動物園って陰がないイメージだったので、本当にびっくりした。動物にとっても、かなり住み良い環境になったのではないか。といっても、「アフリカの日々」を読んだあとだと、動物園の存在そのものに少し懐疑を感じてしまわないわけでもないのだが。息子は、まあまあ喜んでいた。でも一番喜んだのは、オオカミ。「ワンワンオシオシする(よしよしする)」と言って…。もう少し大きくなったら、サファリパークに連れて行きたいなあ。特にナイトサファリに行ってみたい。息子のためではなく、ただ自分が行きたいだけかも。
その後、先週に引き続き、「Folk old book store」へ。今日は千絵ちゃんだけ在廊。器の土の話を少し。彼女の専門はイラストだけど、焼き物について質問するとスラスラ〜と答えが返ってくるので、さすが窯元の娘だな、といつも感心する。千絵ちゃんの友人の蒼室くんがたまたまいて、紹介してもらった。彼もイラストを描く。千絵ちゃんはすぐギャラリーに戻ってしまったので、二人きりでしばらく話したけど、なんだか初めてとは思えないくらいたくさんしゃべってしまった。また会える気がする。それから、これもまた千絵ちゃんの友人であるfutatsukukuriの展示会場のある天満橋まで歩いてゆく。わたしはファッションについては知ってることは一つもない、と言って過言ではないけれど、展示されていた服と写真からは、強烈な意志を感じた。無難にまとめるって、なんてつまらないことなんだろう。とわたしですら思うくらい。デザイナーの香衣さんと少し話す。おっとりとした少女のような方だけど、その中を流れる雷のような感性がときどき光って見えた。ドーンという音はきこえないけど、ぴかぴかと稲光するので、そのふもとではものすごい音がなり、落雷したりしているんだろう、と想像する。
ベビーカーを押しながら、アキと「今日はよく歩いたね〜」と言って、北浜駅の前のファミマで飲み物を買った。息子はりんごジュースをごくごく飲んでいた。
夜は、うどん。昨日とよみさんにいただいたタラの芽のてんぷらをのせる。同じくいただいた餃子も焼いた。

5/11 SAT

朝から英会話の仕事。駅まで父が送ってくれる。例の村上春樹の京大での講演について話してくれたのはいいが、「じゃあまず服装から……」と説明しはじめ、服装の説明が終わらないうちに駅についてしまった。
仕事の前に今日はスタッフとミーティング。生徒さんの中には、趣味で来ている人もいらっしゃれば、仕事生命をかけて来られる方もいる。レッスンの回を重ねるにつれ、その人の生活背景の輪郭がはっきりしてきて、一人一人の生徒さんに対する思い入れが増えてゆく。
仕事が終わったあと、少しだけ本屋に寄る。ここ数年(たぶん日本に帰って来てからずっと)「雑誌」全般に対して、「敵意」と言ってもいいくらいの反発心を持っていた。しょうもない商業的な情報にふりまわされたくないって思ってたのかな。でも、ようやく最近ちょっと冷静になり、雑誌といっても色々あるし、ひとまとめにはできないね、というある意味当然の感想を持つに至った。今日も一冊買ったし。といっても、「買いたい」と思えるほどのものはそんなにないが。
仕事帰りに見た景色。雨がふっていた。うちの実家の近くには大きなお寺があり、お宮参りにもよく使われる。その帰りと思われるスーツをきたお父さんが、まだ1ヶ月かそこらの小さな小さな赤ちゃんを壊れ物を扱うように抱いて、ビニール傘を肩と首ではさんで、一人で歩いていた。自分はもうびしょぬれで、でも赤ちゃんだけは濡らすまいと必死。助けてあげたかったけど、わたしも折り畳み傘しか持ってなくて、何もできなかった。大変そうではあったけど、幸せな光景の部類。
雨といえば、お母さんが息子に長靴をくれた。最初嫌がってはかなかったけど、わたしが自分の長靴をはいているのを見せたら、自分も!となって、はいてくれた。レインコートもこの前買ったし、これで梅雨への準備OK!そうだ、今朝初めて、オムツではなく、トイレでおしっこした。黄色い補助便座も気に入ったようだった。この夏はオムツが外れるかな? まあのんびりいこう。
一日早いけど、母の日のプレゼントをお母さんにあげて、チェロの練習に送り届ける。それからとよみさんちへ。アキは一足先に行っていた。とよみさんは器用なので、小さなマスコット人形を息子のためにいくつか作っておいて下さった。それにくらべて、私は本当に不器用である。久しぶりに餃子を包んだのだが、かなり不格好になってしまい、そのことをあらためて確認。福岡ではお肉屋さんでの餃子を買ってばかりだったので、そろそろ自分でも作ろうかな。でも餃子に手を伸ばすと、なかなか研究が終わらなさそうだ。トリノ(出来合いの餃子なんて売ってないので自分で作るしかない)のエリーちゃんが「ヘラを使うと具材を包みやすいんだ」みたいなことを言っていたので、またきいてみよう……。とよみさんにも、うちの母にあげたものと色違いをあげた。

5/10 FRI

朝から雨。午後、実家へ。母が息子に長靴をくれたけど、嫌がって全然はかない。梅雨までにどうにかはいてもらえるといいけど……。
ここ1,2ヶ月くらいの間に息子がよく言う文章に「ママと〜、しゃんにんと〜、とうちゃんと〜、(つづく)」というのがある。しゃんにん、というのは「三人」のこと。わたしが言う「ママと父ちゃんとしんくんと三人で行ったね」みたいな文章を真似しているのであるが、順番が入れ替わると、「しゃんにん」っていう人物が実在するようにきこえる。最近は、息子がそう言うたびに、架空の「しゃんにん」氏が脳裏をよぎる。響き的に仙人っぽいじいさんのイメージ。ひげが長く、杖をついていて、常にうちらの家族と共にあり……って誰やねん。
数日前、鶏の胸肉をヨーグルトと塩と砂糖に漬けてあった。それに火を通して鶏ハムを作る。火を通すと言っても、ラップに包んで、さらに袋にいれ、しかも沸騰したお湯に入れるのは一瞬で、あとは数時間余熱で。しっとり仕上がった。
夜、母に録画しておいてもらった、ミロコマチコさん出演の情熱大陸を見た。

5/9 THU

息子の2歳の誕生日。弁天町にある、交通科学博物館へ。うわさにはきいていたけど、すごい充実ぶり。旧式の新幹線とか蒸気機関車とかの車両に実際乗れたり、あらゆるところにスイッチやボタンがあったり、電車に限らず、船や車や飛行機の展示もあったりして、2時間半くらい遊んでしまった。特に、息子が本物の蒸気機関車を見たのは初めてだったので、「ももんちゃん(絵本)のでんしゃ!」と言って大喜び。電車に関することもおもしろいし、歴代のヘッドマークとか昔の駅舎の写真とか、デザイン的に興味深い展示もたくさんあり、わたし自身「息子につきあう」というより、心から楽しめた。平日なので、人も少なくて、人が多いと遠慮してしまう息子も、のびのびと過ごした。平日は一日に3度だけあるジオラマ(HOゲージと呼ばれる縮尺1/80の模型車両)のモデル走行は、照明を使って朝〜夜までを演出していて、特に日を落としたあとに、車内のあかりをともして走る寝台列車が幻想的で、美しかった。模型マニアの気持ち、ちょっとわかった気がする。一つだけ不満だったのは、大きなスケッチブックを持った学生が、旧式の飛行機をデッサンしようとして床に座っているのを係員が見つけて、立ち退かせていたこと。そこには、彼女以外人がいなかったので、誰の邪魔にもなっていなかったのに。美大生として過ごしたロンドンでは、メインのミュージアムの常設は無料だったし(美大生だけではなく、誰でも無料)、そこらじゅうに座り込んで、A1サイズのでっかい紙を広げて絵を描いたり、デッサンしたりするのはごく普通の行為で、学生だけじゃなく、あらゆる年代の人がスケッチブックを持って模写にくるのも日常の光景だった。芸術に対して市民の理解が深く、それが「特別」な行為ではなかったのである。だから芸術を生み出す方も、「俺ってアーティストなんだぜ」というような、変な自意識を持たずにすんでいた。この点に関しては、日本もそうなるといいな、と思う。
弁天町の駅前の小さな店で、フルーツがたくさんのったロールケーキを買い、帰宅。昨日から漬け込んでいたスペアリブ風の手羽元と、帰ってから急いで作ったグラタンをオーブンで焼く。おなかがすいていたので、ごはんを先に食べ、お風呂に入って、それからケーキに2本のろくそくをともしてお祝いした。「まだ」2歳という感覚は一切なく、「もう」2歳かという感慨でいっぱいである。プレゼントはまだ何も買っていないのだけど、今日博物館で買った360円のトミカ製のゴミ収集車(今、息子の中で一番熱い車)に大はしゃぎして、「ママ、みて〜」「とうちゃん、みて〜」を繰り返す息子であった。

5/8 WED

ここ数日、毎日晴天。息子を連れて路面電車に乗りに行く。すぐ近くには駅がないので、地図で探して自転車で駅まで行き、乗る。しばらく乗っていると、息子は飽きてきたようだったので、公園のある駅でおりてみた。するとその公園にはものすごくたくさんのじいさんたちがいて、たばこを吸ったり、囲碁をしたりしていたのでびっくりした。こんなにたくさんのおじいさんたちが暇そうに公共の場所に集っているのって、外国でしか見たことがない。忙しすぎることが幸せではないのは、身体が疲労するのですぐわかるけど、暇すぎるのも同じくらい幸せじゃない気がする。不幸だ、とまでは言わないけど。でもわたしだったら、「誰にも何ももとめられてなくて、朝起きて夜寝るまで、何一つやるべきことがない」っていうのは、不幸だわ。どう考えても。子育てが終わったり、家族や友人がみんなこの世を去ったとしても、もし身体が動くならば、死ぬまで何か書いていたい。作っていたい。ただただのんびりした老後なんて、いらない。と30歳の今は思う。
ハトにパンの耳をやってるおばちゃんがいて、「息子さん?何歳?」ときいてきたので、「明日で2歳です」と答えると、「え〜、明日誕生日〜?おめでとぉ〜。あっそうや、これあげるわ!」と言って、自転車のカゴに入っていた100均と思われる店の袋から、てのひらサイズのサッカーボールを取り出した。「これ、さっき買ってきたばっかり!3つで100円やってん。安いやろ!」それから、自分のバッグをガサゴソあさって、麦チョコを取り出す。「これもあげる!やらかいで〜、おいしいで〜」。その後もう一度、「3つ入りのボールが100円は安いやろ〜?」と言っていた。息子はおばちゃんとパンの耳をハトにやったり、滑り台やトンネルやブランコでたくさん遊んで、また路面電車に乗って帰ってきた。疲れたのか、自転車の後ろの席で寝てしまい、ぐわんぐわんしていたので(ヘッドレストがあるし、ヘルメットもかぶっているのでぶつけることはないのだけど)、「お〜い、お〜い」と無駄だとわかりつつ声をかけながら家まで戻った。
最近息子の語彙が急激に増えすぎていて、メモも追いつかない。今日は一つだけ。アキのふとんに潜り込んだときの一言。「ママ、みて〜、とうちゃんとねんねしてるよ〜」。この「みて〜」がはやりのようである。

5/7 TUE

土曜日にとよみさんにいただいたガトーショコラをここ数日朝食代わりに食べている。くるみ入りで、甘過ぎなくて、もたれない。お菓子を作れる人はいいなあ。たぶんわたしも、レシピを見れば作れるのだけど、いまいち作る気になれない。これまで見てきた限り、「お菓子の人」と「料理の人」がいて、厳密に説明はできないけど、その区分は「詩」と「散文」の分け方に似ている気がする。わたし自身は、料理の人であり、散文の人。たとえばしのちゃんは、お菓子の人であり、詩の人である。お菓子や詩の人は、世界へのコミットの仕方が、こまやかなのだ。わたしはどう考えても大雑把。
マンションの裏に、ほんの小さな空き地のようなスペースがあり、じゅりが「ここも古墳ちゃうん」と言ったことで、「そうかも!」と思った、ということは先月この日記に書いたが、それを裏付けるものを見つけた。そこを囲んでいるフェンスに「犬の糞は必ず始末して下さい 宮内庁」という注意書きがあったのだ。こんなちっこい空き地だけれど、管轄はやはり宮内庁だったのか……。
夜は、アキのリクエストで、トマトうどん。アキは「何食べたい?」ときいてもたいてい「何でもいい」というし、実際何でも文句を言わずに食べてくれるので、リクエストがあること自体がとてもめずらしい。トマトうどんは、福岡のときに発明したテキトウレシピだが、うちの定番。基本としていれるのは、キャベツのざく切り、たまねぎのみじん切り、鶏ひきにく、そしてトマト缶(よく使うのは、カゴメの「基本ソース」)。あとは冷蔵庫にある野菜。今日なら、にんじんとナス。炒める必要はなく、ダシ汁をわかしながら、野菜を切った順に投入してゆく。ひき肉もかたまりのまま入れてぐるぐる混ぜてほぐす。最後にトマト缶を入れてちょっと煮込む。ダシは、きつねうどんとかに使う普通のうどんだしをまず作って、そこに鶏ガラスープを少し加える。塩気が足りなければ塩も足して。トマトが甘いので、みりんと砂糖は少なめに。トッピングにさつまあげととろけるチーズをのせれば出来上がり。なんだかこうやって書くとむちゃくちゃだけど、野菜をたっぷり食べられるし、めっちゃ簡単だし、何よりおいしい。

5/6 MON

ちえちひろの展示が、「Folk old book store」で今日から始まるので、息子とともに遊びにゆく。今日なら、ちえとちひろが両方そろっているからだ。ここ一年くらい、ちひろちゃんとは佐賀や福岡で何度か会っていて、ちえちゃん(ロンドン在住)とはスカイプばかりの日々だったので、二人そろって会えたのはかなり久しぶり。展示は、焼き物が前回よりますますパワーアップしている。ちひろちゃんは似顔絵やさんをやっていた。ちえちゃんの絵本の原画があって、その絵の一枚をラザニア(わたしのパソコン)のデスクトップ画像にしているものだから、息子はそれを指差して「ママ パソコン」と言っていて、いやいやこっちが本物なのだよ……と思った。息子は、ちえちひろにすんなりと心をゆるし、「チューリップ」をエンドレスリピートしていた。ちえちゃんいわく「歌うたびにアレンジが変わる……、ボブディランみたい」。息子は階段の下の暗いスペースをのぞきこんで、「マックーコーセー(まっくろくろすけ)いた!」とも言っていた。大人の我々には見えなかったけど、ちえちひろの作品がずらりと並んだ可愛らしいあの空間であることを鑑みると、ほんとうにいたのかもしれない。
会場となっているのは、古本屋さん。といっても、新作も置いてあるし、漫画や雑誌もあるし、古本も店主の明確なテイストに乗っとって選ばれた本ばかりであり、明るくスタイリッシュな雰囲気。テーマごとに新作と古本が混ぜて並べてあったりして、おもしろい。そんな本たちの中に、とある一冊の本を偶然発見。その本とは、山菜の入門書であり、わたしの祖父が書いたものであった。もう絶版になっているのだけど、とても良い状態で10冊くらい置いてあった。ぱらぱらとめくると、最後に祖父の写真があり、こんなところでなつかしい笑顔に出会えたことがうれしいやらびっくりするやらで、少し涙が出た。本屋さんのすぐ裏手には川が流れていて、ちょっとした遊歩道があった。室内に飽きた息子とそこを散歩しながら、もし祖父が今も生きていて、もうすぐ2歳になる息子に会ったとしたら、どんな言葉をかけてくれたかな、と思った。
夜は、とよみさんにいただいたタケノコで、若竹煮。それから、塩サバをフライパンで焼いて、おろしポン酢(薬味はしそとカイワレ)で食べた。

5/5 SUN

子どもの日。母が例年のごとく、ばかでかい鯉のぼり(真鯉のみ)をリビングに飾ってくれる。起きてきた息子は目をまるくしていた。
アキは、昼頃戻ってきた。息子は数日前に三条の河川敷でとんびにおにぎりを取られたのが相当印象的だったらしく、今日もまだ「トンビ ビュウウウンときた!!」とか「トンビ きたら どうすう〜?」とか言っている。「め〜っちゃ こわかった!」とも。でもこれはたぶんわたしが「こわかった」と言ってるのを真似しているだけ。でも、こうしてわたしが「トンビ怖かった」と言いつづけたら、息子は「トンビは怖いもの」というふうに認識するのかもしれない。文化が継承されてゆくのはそういうことなのかもしれないけど(例えば、欧米の人は蜘蛛をすごくいやがるけど、日本ではそうでもなかったり)、誰かに教わる以前に感じることがあるのも事実だと思う。それは文化云々以前に、人間が共通して持っている感覚なのだろう。文学で言えば、翻訳を越えてゆく物語そのものの力の部分に当たるのかな。
夜は、母作のアジのちらし寿司やらお刺身やらを食べて、三人で車で帰ってきた。

5/4 SAT

正午ごろ、息子と二人で京都へ。ちょうど昼寝タイムだったので、電車ではベビーカーの中でずっと眠っていてくれた。わたしは読む本を持ってくのを忘れたので、立ったまま携帯の青空文庫で「銀河鉄道の夜」を読んだ。特急だと横向きではなく縦にみんなが座っているので、前に向かって走ってる感が普通電車よりあって、よかった。夜の電車、それも森見登美彦の小説に出てきたり、この前nakaban氏がイベントに使っていた叡山電車とかだともっと感じが出るかな、と出町柳の駅名を見ながら思った。息子も最近電車が好きだけど、わたしも(鉄子とまではいかないけど)電車大好きなので、関西の電車に色々乗ってみたい。
三条にて、八幡とみかちゃんの結婚式。アキの元同期の面々が数十人出席するので、知った顔の人たちがたくさん。ワラカスのメンバー(の一部)が式でも披露宴でも騒いでいて、らしいというかなんというか。新郎はそういうのもわりとうれしそうだった。ワラカスの余興はなんと当日台本を見てその場でほぼ即興で行われたようだけど、意外なくらいに盛り上がっていた。お色直しでは、二人が和装で登場。白いドレスも着物も、華やかな顔立ちのみかちゃんによく似合っていた。泣いたり笑ったり、表情が素直にくるくるかわる彼女を見て、翠ちゃん(天ないの)みたいだな、と少し思った。幸せそうで、わたしまで胸がいっぱい。京都らしく(?)コース料理の途中でお茶漬け(明太子乗せ)が出てきたのがおもしろかった。お肉もお魚も美味しかった。息子は途中で退屈して、わたしとアキでかわりばんこで席を立って相手。子連れの式は大変だ!でも絨毯ばりのお部屋だったので、息子は裸足でトコトコしたり這いずり回ったり、かなり自由にしていた。
アキの元同期の人たちの中には、「東京まで帰るのに荷物になるし、置いといても出し忘れるから」と言って、式場を出る段階で引き出物のハガキを書いて出してる人がいて、色んな意味ですごいな、と思った。仕事が早い人たちの発想だわ……。
二次会、三次会の準備に追われるアキを残し、特急で帰る。思ったよりすいていて窓際に座れた。窓の外にはピンク色の夕焼けが見えて、膝に乗った息子は車窓の景色を見ながら「トラック」とか「かわ」とかつぶやいていたけど、疲れたのか、途中ですやすやと眠ってしまった。駅までは父が車で迎えにきてくれたので、助かった。

5/3 FRI

GW。午前中、アキと息子が公園に行っている間、部屋の掃除。公園には、紙芝居やさんが来ていたらしい。
明日の京都での式に備え、実家に帰っておく。実家からなら、電車一本で40分くらいで行けるからだ。じゅりも(自分の)実家に帰るというので、乗せてってあげた。夜はとよみさんちでごはんをいただく。今日はいとこたちがおらず、うちら家族だけだったので、息子はものすごくのびのびして、自在に家中駆け回っていた。公園でもどこでも他に子どもがいると遠慮してしまうタイプなのだ。とよみさんは、子どもと遊ぶのがすごく上手。アキもその血を引いてるのかな。
式は明日だけど、アキは夜から京都へ出かけていった。前の会社の仲間たちの式は、だいたいみんな前のりが基本のようである。
先週の奈緒美ちゃんの式のとき、めずらしくマニキュアを塗ったのだが、すでにほとんど取れてしまった。昨日のみかちゃんの爪がきれいだったこともあり、今夜また塗り直してみた。爪呼吸できない感覚はやはり苦手だけど、本当にごくたまに、スペシャルなイベントがあるときくらいは、爪を飾るのもいいかな、と思う。

5/2 THU

ちょっと寒い。5月っていうより、3月くらいな感じ。
近くの公園のレストランの一室で行われている、短歌を味わう会みたいなのに参加してみた。息子連れで大丈夫かな、と思ったけど、半分以上眠っていてくれたので助かった。息子だけではなく、じゅりも一緒に来た。うちら三人以外は、見事におじいさんおばあさんばかり。うちらが劇的に平均年齢を下げていた。息子なんて1歳だし。また来て下さいと言われたけど、再び行くかどうかはわからない。前半の新古今和歌集の解釈はなかなかおもしろかったのだけど、後半の現代歌人の歌の読み合わせが、わたしからみるとグダグダだった。もう少し作品のみに的をしぼればいいのに、歌人(それもまだ生きている)の恋愛などの話を、噂話と違わぬレベルで交えていたのがいただけない。そういう意味では、古い歌人は、ゴシップなどもすでに「歴史の一部」として扱えてしまうから、やりやすいだろう。
夜、八幡とみかちゃんの家へ。大阪市内まで、高速を使えば30分くらい。二人が婚姻届を出すにあたり、わたしとアキが証人になることになったのである。そんな大事なこと、我々で良いんだろうか……という疑問はありつつ、ハンコを何種類かもって駆けつけた。書いている途中、「やばい!本籍も書かなあかんのか。本籍の住所なんやっけ」というピンチがありつつどうにか乗り切り、無事サインをした。その間、八幡はずっとピルクルを飲んでいて、わたしはアキ以外にピルクルを飲んでいる人を見たことがなかったので、びっくりした。みかちゃんも、「コンビニであれだけチョイスがあるなかから、ピルクルを選びだす気持ちがわからない」とシビアなコメントを表明し、それに対してアキと八幡は「むしろ健康のことを思ってピルクルなのだ」的な反論を試みていた。後からきいたところによると、ヒロ(弟)もたまに買うらしい。ピルクルを女子が飲んでるとこ見たことないけど、男子には人気なのか……。息子をベビーカーで寝かしつけ、鉄板焼きとお好み焼きの店でみんなでご飯を食べた。店自体とてもスタイリッシュで、出てくる野菜がどれも本当においしかった。最近この二人とは単品ずつでは会っているけれど、四人(だけ)で会うのは初めて。職業柄普段ネイルをしないみかちゃんの爪に分厚く可愛いジェルネイルが施されているのを見て、ああ、もうすぐ結婚式なんだな、としみじみ思った。次、彼女を見るのは、バージンロードを歩いている姿のはずである。

5/1 WED

晴れ。暑すぎず寒すぎず。今日から、アキも休み。八幡の式の二次会の打ち合わせで京都に行くらしい。それをきいて、「こんな天気の日に京都を歩いたら気持ちがいいだろうな」と思い、息子共々ついてゆく。車で行った。GWの京都はやばいんじゃないかと思ったけど、今日は暦では一応平日だからか、メインストリート以外はそれほど混んでなかった。アキが打ち合わせしているあいだ、三条あたりをベビーカー押して歩く。おなかがすいたので、鴨川沿いでおにぎりを食べていたら、トンビが襲ってきた!うどんのうーやんという絵本に「そのうすあげいただくぜー」と言って、とんびがうーやんを襲う場面があるのだが、まさにその通りで、背後から狙っていたらしく、ビューーンと急降下して、足でわたしが持っていたおにぎりをバンッと落としてきた。持って行かれはしなかったけど、怖かった〜。あとで八幡にそのことを言ったら「あ〜、あるある」と言っていたので、鴨川の河川敷ではよくあることらしい。河川敷は風が強くて思ったより寒かったけど、青空と、上流の山々と、歩いている人たちの空気感がとてもよかった。京都を愛する人たち(わたしのまわりで、特に学生時代を過ごした人たちはみんな心底京都にほれている)が多いのはよくわかる。京都に住んで、京都を舞台に物語を書く作家が多いのもよくわかる。わたしも今のところは、大阪より京都の方が好きだ。河原町まで出てドーナツを買い、アキと合流して、夕方帰ってきた。
夜、マカロニサラダを作ったら、マカロニが好きすぎる息子はマカロニしか食べなかった。

4/30 TUE

朝から雨。気温は少し下がる。世間はGWのようだけど、アキは仕事。
引っ越すとなって覚悟はしていたが、野菜が高い。高いだけではなく、近所のスーパーに並ぶ野菜の質もあまり良くない。むしろ、福岡が良すぎたと考えるべきかな。近くの商店街の中に、7,8軒八百屋があったし、ほぼ九州産だし、スーパーのも安いし、質もよく、種類も豊富だったものな。小玉スイカが最近出回り始めたけど、3倍くらい値段が違う。昨日近所のスーパーで買ったキャベツがあまりにもひどかったので、今日は車でイオンの火曜市にいってみた。雨だから公園にも行けないし、ちょうどいいかな、と思って。しかし、行きは渋滞、着いてからも入り口は間違えるし、駐車券を車に置き忘れ、帰りも駐車場の場所(いくつかある)を間違え、駐車券のハンコをもらいにまた戻り、帰り道も間違え、さんざんだった。次はもすこしスムーズに買い物できるといいけれど。あ、でも、野菜はわりと新鮮でよかった。こっちだと、大きなスーパーの方が、流通量でカバーできる分まだマシなのかも。もう少し様子を見るつもりだけど、アキが「どこかから産直のを取り寄せるのもいいんちゃう?」と言っていて、それもありだな、と思っている。
息子がとにかくじゃがいも好きなので、いももちを久しぶりに作った。さつまいもを炊飯器でうまくふかせた経験上、じゃがいももいけるやろうと踏んでやってみたら、成功。ほくほくに仕上がった。マッシュ状にして片栗粉と牛乳(少し)を混ぜ、かたちを整えて、バターで焼き、砂糖としょうゆで味付け。かたちを整える、というのは円柱状にして切る、ということなのだが、この作業を息子とやってみようと思いつき、やらせてみたけど、手がべたつくのがイヤなようで、全然ダメだった。この分だと粘土もまだ早いな。いももち自体は予想通り、めちゃくちゃ気に入って食べてた。余った分は、冷凍。

4/29 MON

昨日もぬくかったけど、今日はさらに。昼は半袖でもいいくらい。
午後、みかちゃんが遊びにくる。くるみ入りのハード系のパンを焼いて持ってきれくれた。くるみもドイツ系のパンもわたしは大好きなので、うれしい。迎えに行く途中のベビーカーで息子は寝てしまった。福岡にいるとき、眠くなってきた息子に「ねんねモードにする?」と言って、背もたれを倒し、日よけカバーを全面かぶせてあげていたら、「ねんねモード」という言葉を覚えてしまって、みずから主張するようになってしまった。うちに着いてからも、息子はしばらく寝ていてくれたので、その間だけはゆっくりコーヒーを飲みながら話すことができた。みかちゃんは、アキの親しい友人である八幡氏の奥さん(式はあと5日後なので、奥さんって言ってもいいよね)だが、あいこちゃん(前ちゃんの奥さん)同様、すでに夫たち抜きでも仲がいい我々である。アキと八幡と前ちゃんの三人には、性格というか人生への態度にとても共通したところがあり、それを説明しなくてもわかってくれるみかちゃんやあいこちゃんは、わたしにとっては、なくてはならない存在である。三人が集まると、同士のような感じでいつまでも話がつきない。
途中で息子が起きてきた。普段、寝起きは機嫌が悪いのだが、美人のお姉さんを目の前にして、最初から機嫌がよく、照れて、何度も肩をすくめていた。一緒に公園に行き、おとなしく抱っこされてブランコにも乗っていた。結婚式には、息子も招待されている。ドレス姿のみかちゃんを見たら、きっと驚くことだろう。
夜は、カレーポトフにした。

4/28 SUN

奈緒美ちゃんの結婚式。青空が美しく、昼は汗ばむくらいの陽気。
正直に書くと、日本の結婚式に関して、わたし自身の中には、シニカルというか、あまり肯定的ではない見方も存在している。例えば、キリスト教徒でもないのに、なぜ式だけ教会風?(神道の神社も同じく)とか、歯が浮くような司会者の決め台詞とか、書き出せばキリがない。たぶん、10代の頃に、結婚式場でバイトして、式場の裏側を見すぎてしまったことも関係していると思う。しかしである。しかしそれでも、良い式に出席すると、新郎新婦やご両家の方々の思い、集まった人たちの、心からの祝福の気持ちに感動して、そういうシニカルな「どうせ予定調和やん」的な気持ちはかるがると吹き飛ばされてしまう。今日もそうだった。
小さい顔の奈緒美ちゃんに、純白のドレスも、お色直しの後の、淡いサーモンピンクのドレスも、本当に良く似合っていた。誰も知り合いはいないだろうな〜と思っていたのだが、よくよく考えると、幼稚園〜高校まで一緒なので、いない方が不思議である。小学校、中学校、高校とそれぞれ一人ずつ知り合いが出席しており、その中でも高校のときの共通の友人のゆうちゃんとはわりと親しかったので、久しぶりに会えてうれしかった。席も(奈緒美ちゃんの配慮で)隣だったので、色々話せた。
小中の同級生と会ったのは15年ぶりだったけど、お互い一瞬ですぐわかった。女の子の顔つきって、中学ではもう完成されてるもんなあ。男の子は、中高で変わる子はすごく変わる。アキなんて、高校の3年間で20cm以上も背が伸びてるし。
これを書いている今もまだ、式の余韻に浸っている。じゅりのときもそうだったけど、幼なじみの式って、本人だけではなく新婦の両親のことも昔からよく知ってるし、自分にも子どもができたしで、どちらかというと親目線で見つめてしまうのである。わたしが肯定できない日本の結婚式の側面(おそらく商業的な部分や見栄の部分)は、表層の問題なのだと思う。根本的なところに愛があれば、どんなスタイルの式でも心に深く残る何かがあるし、逆に、式をしないという選択もありえる話。

4/27 SAT

午前中は英会話の仕事。よく晴れて、あたたかい。午後は帰ってきて、息子とヒロ(弟)と公園など行く。アキもやってきた。
父の誕生日。ベランダで、バーベキュー。アキがずっと火の様子を見ていてくれる。こういう気の遣い方をできる人が、うちの家系にはあまりいないので(基本みんな自分が食べることに必死)、重要な人材である。アキの家系はあまり食いしん坊ではないようで、今のところ、息子もそっちの血を引いているように思われる。自分がおなかいっぱいだと、人がおいしそうなものを食べていても全然ほしがらないし。ヒロがケーキを買ってきて、わたしとアキからはシャツをあげた。東京のユウマ(弟2)からはコーヒー豆とカステラのセットが届いていた。スペインかタイにいる妹(もはやどこにいるのかよくわからない)からは、メールがあったようだ。お肉や野菜やホタテやソーセージなどが次々に焼けて、サラダもおいしくて、部屋中けむたくて、息子はちょろちょろ走り回って。父は写真を撮る前にろうそくの火を吹き消し、わたしたちがあげたシャツを「M」というサイズシールがついたまま早速着てくれていた。早起きの父と息子が寝たあと、残りのみんなで「世界ふしぎ発見」を見た。息子は今日のことを、わかりやすい記憶の中では覚えてはいないかもしれないけれど、この家族ががやがや楽しそうにしている空気感は、彼という人間をかたちづくる上で、きっと大切な一部になるだろう。

4/26 FRI

朝から部屋中掃除をして、午後、実家へ。午前中は晴れていたのに、ついたとたん雷雨。
雷がけっこう近くでなっている。わたしは小さいとき大きな音が怖かった(今でも怖い)から、息子も怖いかな、と思って観察していると、わたしの真似をして「こわいね〜」とは言ってるものの、全然怖がってない。雨はすぐやんで、また晴れたので、散歩に行く。そこらじゅうにできた水たまりに突入してゆく息子。どの水たまりも浅かったので、今日はとめずに見ていた。靴ごとびしょびしょ。早急に長靴を買わなくては…。虹が出るかな、と思ったけど、このあたりからは見えなかった。でも、あとになってアキから虹の写真が送られてきた。

4/25 THU

最近はベビーカーをほとんど使わずに、自転車ばかり乗っている。ベビーカーを押して歩くと、普通に一人で歩くよりずいぶんゆっくりなので、それにくらべたら見える景色が全然違う。わたしの記憶には、この街の景色は、きっとこの、自転車のスピードで刻まれるのだと思う。福岡は、最初の半年は自転車、そこから一年は徒歩(妊娠中、めちゃくちゃ歩いていた)、息子が産まれてからはベビーカー(ごくたまに車)だったので、基本は歩きの速度で、街のイメージが出来上がっている。そういう個人的な理由もだし、街ゆく人もゆっくりだった。たとえばエスカレーターを歩いている人はあまりいない。西新駅には「エスカレーターは歩くところではなく乗るところ」というポスターが貼ってあったが、こんなものは東京や大阪では絶対張れないだろう。よく訪れた佐賀や熊本は、全部車で移動したので、意外とスピード感あふれる景色が頭に残っている。でも車窓から見えるのは山の緑や、白い月、海など雄大なものばかりなので、それだけスピードを出しても一瞬では飛び去らなくて、ずっと眺めていられた。
息子語録メモ。ここ一ヶ月くらい謎だった語彙に、「マッカーコーセー」というのがあった。あらゆる戸棚をあけるたびにそれを言うのだが、どうしても意味がわからない。しかし!今日やっとわかった!「まっくろくろすけ」と言っていたのである。ベランダを裸足で走り回って足が真っ黒になっていたので「うわ〜、まっくろくろすけの仕業ちゃう?」と何の気なしに話しかけたら、彼は力強くうなずき、「マッカーコーセー!」。「マ、マッカーコーセーって、まっくろくろすけのことやったのか!!」うんうんとうなずく息子。お互いに「やっと通じた…!」と感じているのがよくわかった。ちなみにもう一つ、わからないのが「ブカチ」である。「アッチ ブカチ」とか「コッチ ブカチ」という使い方をするのだが…。これもまた、わかる日がくるのかな。
ひじきの煮物にあさりの佃煮を入れる、というレシピをクックパッドで見つけたので試してみた。まあまあおいしいけど、入れたあさりの佃煮にしょうがも入っていたので、息子にとってはピリピリしてたべづらかったようだ。しまった。今度からは、また普通に作ろう。
プロフィール

織田 りねん

Author:織田 りねん
<おりた りねん>

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